二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶対可憐チルドレン ( No.20 )
日時: 2011/01/15 13:09
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

「ザ・チルドレン,予知出動です!! 飛鳥ちゃんも同行してください!!」
「!!」

 気まずい沈黙を破った柏木の声。
「10分後,××工場が爆発を起こし火災が発生! 死者5名!!」
 ———チルドレンは…と息もつかずに柏木は続けた。
「直ちに出動してください!!」
「了解ッ!」
「…分かりました」
 チルドレンの甲高い声と,凛とした飛鳥の声が不協和音を生み出した。…と感じたのは,皆本だけだったかもしれない。

「行くでッ!!」
 葵のテレポートが発動し,5人は異空間に飲み込まれた。


 …——事故発生まであと7分

「着いたで!」
 ××工場の上空に出現した5人。
「紫穂!! 頼むで!」
「任せて!」


「……必要ないわ」


「は?」
 突然の言葉に対して,素っ頓狂な声を挙げたチルドレンを見て,鼻で笑った飛鳥は言葉を紡いだ。
「必要ない。私が1人で行くわ」
「おい,飛鳥…」
「…薫,やめとき」
「そうよ,好きにさせておけば??」
 薫の声を掻き消すかのように,葵と紫穂の声が交差した。

「おい,君達…」
「…ん? 何? 皆本…??」
「やめないか」
「皆本はんは黙っといて」
「なぁ…」
「静かにして,皆本さん」
「…」
「すみません。皆本さん」
「あ,1人だけ謝って…!!」

「いい加減にしろっ!!」
「!?」
 いきなり怒鳴った皆本を驚くような目で見た。飛鳥だけは先刻と同じ顔で皆本を見上げていた。

「君達はLv7のエスパーだろ!? 今は協力して事故を未然に防ぐ事が必要だ!…それと,紫穂,葵!!」
「は,はいぃいいぃぃ…」
「飛鳥みたいにもっと早く謝れ!」
「!!」

 …——事故発生まであと3分

          *