二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 心霊探偵 八雲 ( No.56 )
日時: 2011/03/07 19:01
名前: 凪 (ID: M8vlMd6.)

〜9〜

後藤、石井、晴香の順で八雲の後に続く。晴香だけは、なぜか遅れてい

た。早歩きしてやっと追い付いた、と思うとすぐに遅れてしまう。

男達は、なぜこんなに歩くのが速いのか。少しは—

「ねぇ、もっとゆっくり歩いてくれない、八雲君?」

晴香は、そのことに不満を積もらせ、八雲に言った。八雲は振り向き、

言った。

「君が着いて来なければいい事なんじゃないのか」

それは、そうだけど。少しは女の子の気持ちを—

いや。言うのはやめておこう。石井ならともかく、八雲と後藤には通じ

ない。どうせ「それがどうした」なんて言って、スタスタ行ってしまう

のだろう。こうなったら—

「はいはい、分かりました!着いて行きます!」

意地でも着いて行ってやる。後藤は苛立っている晴香を見て言う。

「なに、イラついてんだか。女ってもんは、やっぱりわかんねえ」

「そうでしょうか」

後ろで聞いていた石井が首をかしげた。

「そうだよ!」

「奥さんみたいにですか」

八雲が振り向いて二ヤリ、と笑う。

その言葉で後藤の心は揺れた。

「うるせえっ!」

後藤は八雲の胸ぐらを左手で再び掴上げ、右手の拳を上の振り上げる。

が、八雲は気にしてない様子。それどころか、うるさい、と言わんばか

りに両耳に指を突っ込んでいる。

「あっ、ありましたよ!エレべ—タ—!」

すかさず石井は、喧嘩(—というか、後藤が一方的なのだが)を阻止す

るため、目の前にあるエレべ—タ—を見て、大きな声で叫んだ。

後藤は、しかたなく八雲から離れ、誰よりも一歩先に出る。

八雲は、まだ二ヤリ、と笑っていた。

—気持ち悪いからやめてくれ、化け猫が。


               *
「うっ」

石井の引きつった顔。同時に、晴香は顔を手で隠していた。八雲の言っ

た通りだった。4人の目の前には死体があった。しかも、エレべ—タ—の

中で。皮膚は、ほとんど剥がれ、以前の姿が想像できない。

「おい!石井!あの妖怪爺に電話しろ!」

後藤の声が響く。

「は、はい!」

石井は、慌ててポケットから携帯電話を取り出し、電

話をかけた。

ただ一人、晴香は勇気をだして、死体と向き合った。

—この死体はどこか悲しそうな顔をしている。

晴香は思った。


▼あとがき

こんにちは。
今日は、なかなか元気がでません。
あら…そういえば、今日は私の好きな『ドラえもん』があるではないか。

よ〜しっ!!
元気がでたぞォ!
凪、いっきま〜す!!(パクリでは?そして…何処に)

更新は明日か…あさって。
お楽しみに♪