二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE—裏切りの白魔導士— ( No.15 )
- 日時: 2011/01/31 20:41
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
第三話 is After 〜病〜
白い煙がゆっくりと引いてゆく。
少女のほうはリボンが切れて、長い髪が垂れ下がっていた。
息が少しばかり上がり、頬が切れる。
「うっ・・・。思った以上になかなかやりますわ。ねぇ?手負いの剣士さん?」
頬から赤い血が流れているにもかかわらず、少女はにっと笑う。
ゾロはようやく、自分の体に起こった異変に気づく。
身動きが取れない。
体が—————。
「・・・!?なっ!??」
能力者・・・!?
少女の笑みは少し人をぞっとさせるようなものだった。
ゾロの体は水の輪で捕らえられていた。
「ご察しのとおり。物心付いたときにはもう能力者でしたから。わたくしの食べた実の名はミジュミジュの実。水人間ですわ」
「水・・・!?」
「気をつけてくださいまし。それに加え、わたくしは今現在存在する白魔導士の中の頂点に立つものですから」
少女は拳を突き出し、くりっと捻る。
するとゾロの水の輪の締め付けがよりきつくなる。
「手負いの剣士とは戦っても意味はありません。勝負はおあずけ。かわりにここは、船長の方に出ていただきます」
少女は握っていた拳を開く。
ゾロは水の輪から開放される。と同時に咳き込む。
「麦わらのルフィ、わたくしが勝ちましたら速やかにここを立ち去るのです。わたくしが負けたらそのときは好きになさい」
ルフィは遠くにいたふたりの戦闘を見ていたが、手は出してはいけないと本能的にわかっていた。
自分の名前が呼ばれ、「ん」と前に出る。
「ゆっくり休んどけよ、ゾロ。あとはまかせろ」
パシ、と手のひらに拳を打ち付ける。
股を開き、右の拳を地面についてひざに置いた左の手に力を込める。
体から蒸気が吹き上がる。
セカンド
「強ぇってわかってるし、能力に捕まったら厄介だからな。全開で行くぞ。ギア“2”」
「・・・?」
「ゴムゴムのJETピストル!」
小さな剣士は大剣を盾にしたが、勢いに吹き飛ばされる。
しかし余裕で着地し、向かってくる。
ルフィも負けてはおらず、高速で移動する。
「・・・消えたッ!?」
リィフは目を凝らす。
しかし背中に気配を感じる。
振り返ると海賊団の船長がそこにいた。
「ゴムゴムのJETブレッ・・・「甘いッ!」」
ルフィの動きが突如止まり、空中でもがく。
しかし冷や汗が背中を伝っていた。
ギリギリ。危なかった。
ホーリィアクアトラップ
「聖水罠」
ルフィは透明な、水球の中に突っ込んでいた。
水球はリィフの周りを覆っていたものだったのだ。
しかし水球からルフィは技を打ってきた。
「っ・・・・・!?」
頭を打ってくらりとし、ひざをつく。
水球はわれ、中でもがいていたルフィは解放される。
行動に移ろうとしたリィフは突然強いめまいを感じ、思わずよろめく。
咳こんだ拍子に手についた赤いそれを見て、リィフは唇をかみ締める。
こんなときに、病が・・・!?
村の人に、自分を放っておいて逃げてと叫びたかった。
しかし、視界はすでに暗闇に包まれつつあった。
サンジは少女の様子がおかしいことに気づく。
少女はよろめき、かろうじて倒れるのを踏みとどまるも、口に手を当てて咳き込んだ。
さっきから戦々恐々で少女の戦闘を見守っていたが、様子がおかしくなった彼女を見てサンジは思わず駆け出す。
そして、倒れゆく少女の体も変化を起こしていた。