二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE—裏切りの白魔導士—スリラーバーク編突入! ( No.57 )
- 日時: 2011/02/12 18:35
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
第十五話 〝死んで骨だけ〟
洒落た船、それに寄り添うように幽霊船が一隻。
暗い魔の海にその二隻は静かに漂っていたが、その紫霧の中にひとりの人物の高らかな笑い声が響いた。
「ヨホホホホ!!!ハイどうも皆さん!!ごきげんよう!!!私この度この船でご厄介になることになりました〝死んで骨だけ〟ブルックです!!!どうぞよろしく!!!」
「「「ふざけんな!!!なんだコイツは!!!」」」
「ヨホホホホ!!!おやおや手厳シィーーー!!」
〝超〟の字がつく程マイペースなガイコツ——ブルックは、3人に怒鳴られても笑っている。
サンジは苦い顔をし、無表情にロビンとリィフはただただ目の前の背高ガイコツを眺めていた。
後残りの2人と1匹はがたがたと震えている。
だが当然ルフィは満面の笑みだ。
「ガイコツだーーーーーっ!!!」
「ガイコツが喋って動いてアフロなわけがねェ!!!これは夢だ絶対夢だ!!!」
チョッパーが首から提げた十字架を目の前にかざし、かすれ声でそう叫ぶ。
信じたくないとでも言うようにウソップは数珠玉を持って手で摩り合せて祈っていた。
ウソップの言葉に「ホントか!?よかったー夢かー!!」とチョッパーはほっとため息をついた。
自分で言った割に彼はまだ「悪霊退散!悪霊退散!!」と唱えているが効き目は見えない。
「おや実に美しいお嬢さん方!パンツ見せてもらってもよろしΣ「やめんかセクハラガイコツ!!」」
ナミの鉄拳がブルックの額にガツンと見事HITする。
陽気に独特の笑い声で笑うブルックを指差し、ゾロは当然怒りの声を発する。
「おいルフィ!!なんだコイツは!!」
「おんもしれぇだろ?仲間にした!」
Σ「したじゃねェよ!認めるか!!!」
全く折れる様子のないルフィを置き去りに、ゾロの怒りの矛先は当然付き添いの2名に向かう。
見事リィフはその矛先をかわして姿を消した。まるで瞬間移動のごとく。
「おめェは何のためについていったんだ!!?こういうルフィの暴走を止めるためだろうが!!!」
「面目ねェ」;
実に珍しくサンジは素直に謝る。
まぁ彼もしっかり責任を感じてのことだろう(いろんな意味で)。
ブルックは再び高らかに笑うと、アフロヘアーの上に乗った小さなシルクハットを持ち上げた。
「ヨホホホホ!!まあそう熱くならずに!!!どうぞ船内へ!!昼食にしましょう!!!」
「てめェが決めんな!!!」
「いやいや何と素敵なダイニング!!そしてキッチン!!これは素晴らしい船ですね!!ヨホホホ!!」
「そうさスーパーなおれが造った船だ!おめェなかなか見る目あるじゃねェか!」
「オイ馴れ合うなフランキー」;
賞賛の目で船内を見回すブルックに、フランキーが満足げに笑うがそれをキッチンからのサンジの声が制する。
ジュワ〜〜!!と何かを焼いている音と共に香ばしい香りが漂う。
白いキッチンテーブルの両端にリィフはブルックとテーブルを挟んで向かい合わせに座った。
ロビンとルフィが一番ブルックに近いところに座り、ナミとゾロは最も離れたところに座っていた。
席についていないのは後の4人だが、ウソップ、チョッパーは怯えて据われない状態。
サンジは料理中で、フランキーはパイプに腰掛けている。席につけばいいのにと思うが放っておく。
「しかしお料理のほう楽しみですね。私ここ何十年もろくな物食していないので・・・もうお腹の皮と背中の皮がくっつく様な苦しみに耐えながら毎日を生きて来たのです・・・。あ、お腹の皮も背中の皮もガイコツだからないんですけども!!!ヨホホホホ!!スカルジョーク!!」
ルフィのみ、どっ!!と笑うが後のメンツはただ沈黙を守るのみ。
本人曰く〝スカルジョーク〟を発したブルックは急にそわそわとし始める。
ガイコツが動くこと自体奇跡なのに、こんなにも能弁なことにリィフは驚く。
「——私紳士ですので〝食事を待つ〟——そんな何気ない一時が大好きで・・・」
紳士?女性を発見したときの第一声が『パンツ見せてもらっても・・・』な紳士なんてものがいたらたまったもんじゃない。
すっとブルックはフォークとナイフを両手に持つ。
「ディーーーナ〜〜〜アッ♪ディーーーナ〜〜〜アッ♪」
Σ「うるせェ黙って待ってろ!!!」
愉快にもブルックは食器の持つ部分をテーブルにうちつけ歌ったため、リィフはクスッと笑った。
サンジが厨房から顔を突き出して叫ぶが、収まるどころかブルックは「カモンイエー♪」とまで歌う。
しかも便乗してルフィまで「メーシ♪メーシ♪」と歌っている。
「料理長!!ドリンクは牛乳でお願いしますよ!!」
終いにはドリンクの注文までしている。
ルフィは持っていた2本をテーブルにおき、興味津々な顔で口を開いた。
「ところでコロボックル」
「あブルックです私えーと・・・あ、お名前まだ・・・」
「おれはルフィだところでお前一体何なんだ?」
Σ「どんだけ互いを知らねェんだお前ら!!!」
交わされる質問の数々にゾロがツッコミを入れる。
丁度そこに大量の料理を腕に乗せたサンジが登場した。
「さァガイコツを追い出すのは後回しだ。朝食も食ってねェからな!ひとまず食え!」
「んまほーー!!オイブルックいっぱい食えサンジのメシは最高だぞ!!」
「私なんだか・・・!!お腹より胸がいっぱいで・・・」
しかし言いつつ、ブルックはロビンの皿を一瞥した。
「あ・・・お嬢さんのお肉、少し大きいですね。替えて貰ってもよろしいですか?」
「おかわりあるから自分の食え!!!」