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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 魔法使い物語【お知らせ!】 ( No.921 )
- 日時: 2011/03/28 16:32
- 名前: 海穹 ◆EZarcElGGo (ID: UruhQZnK)
伝説の妖たち
第2話 「噂」
「全く!何であんなことしたんだよ!」
【雷小僧】の少し怒った声が聞こえた。と言っても私に怒っているのではない。人間を襲っていた妖を怒っているのだ。
「だって……だって……」
妖はそれ以上言おうとはしなかった。悲しそうな顔だ。まあ大方見当がつく。多分あの人間がこやつに何かしたのだろう。
「もういい。兎に角戻るぞ。」
私はそう言った。
すると【雷小僧】も問いただすのを止め、ふうっと溜息を一つついた。
「もうこんなことするなよ?」
「はい……」
妖はそう言って消えていった。
境門を通って私はたちは【妖世】に戻ってきた。
「お帰りなさいませ!氷歌様!守様!修也様!有人様!」
門番の丁寧なあいさつが聞こえる。いくらなんでもそこまで丁寧なあいさつをする必要はないのに……
「ただいま。」
私はそう言って門をくぐる。
「氷歌さん、お帰りで?」
そう言ったのは茶屋を営む【猫娘】がそう言った。
「あら、秋ちゃん。今日やってるの?」
私がそう聞くと秋ちゃんはニコッと笑って
「はい。寄って行かれます?」
と言った。
「ええ。」
【猫娘】の秋ちゃんが営む茶屋【猫屋】は妖に人気のお店。おいしい茶菓子とお茶が人気なのだ。
「そう言えば最近、妖が失踪してるって知ってますか?」
秋ちゃんが団子を運びながら私たちに聞いてきた。
失踪ねえ……噂は少し聞いてるけれど……
「それが『地族』のせいじゃないかって言われてるんです。」
『地族』が?
「あいつらは私たち『天族』しか狙わないけれど?」
『地族』と私たち『天族』は昔から仲が悪いのだ。
「それがそうじゃないんじゃないかって言われてて……」
へえ……もしそうだったら大きな問題になるわね。
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