二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 宝島Z シーラビットに新入団員!? ( No.13 )
日時: 2011/05/28 19:36
名前: 彌浪 ◆BWqKsmtrLo (ID: u6knrXHP)
参照: 聖灰の女王の名前知りたい!小説真・魔導欲しい!

10話

「はぁ……どうしよう」
しーん……

手掛かりがさっぱり見つからず、疲れはたまり、
もうへとへとぉ〜なレイン達。
お兄ちゃんの馬鹿ぁ〜〜〜っ!

「すまん、レイン。だから許せよ」
「嫌だっ」
「喧嘩すんなって……というか元はといえばレインが」
「うっさい!ふんっ!」


…その夜。皆が寝た後。…レインだけは起きていた。

森の中で、木に寄りかかっていた。

「あーあ……もう、皆の馬鹿馬鹿馬鹿ぁぁぁぁ!!」

声がこだまする。自身の声と夜の森のざわざわとした音以外、何も聞こえない。鳥の声も、人の声も。…月の囁きも。

そう、今日は新月なのだ。だから、いつもより暗い夜。ましてや森の中。
本当はレインは道に迷っているのだが、本人はそれに気付いていない。
気付かなくて良いからだ。

何故なら……
今のレインの心は、闇を求めているから。
……今は、誰とも関わりたくないから。
冷え冷えする空間に包まれて、何も考えたくないから…。

今は、此処に居させて……。
そう思いながら、だが、意識は遠ざかっていった……。

「ん……あ、おはよぉー!」
「……お早う、目覚めの時間だよ…?」

「飛行艇を探さなきゃね!いくよっ!」
「遊ぼ……?ね、皆?」

光…いつもの光景と、闇…このままだとそうなってしまう自分が、同時に映し出される。


レインの心は複雑だった。
“いつものように楽しく悪戯する”という気持ちと、
“どうにかして、探さなきゃ”という気持ちが…
ぐちゃぐちゃに混ざり合って、夢に出てきたのだ。

……探さなきゃ!探さないと……!




「……レイン…?レイン!」