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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 闇染まり〜吹雪の闇〜 ( No.176 )
- 日時: 2011/03/16 17:44
- 名前: 吹雪 (ID: nvLkUcGh)
『24』
自分の部屋に帰ると染岡は乱暴にタオルをベッドに投げつける。部屋は夕日が差し込んでいる。 窓に近づきゆっくりと窓を開ける。涼しい夕暮れの風が頬を過ぎていく。空はしだいに闇がかった黒が夜を近づきさせる。夕日が最後の光を出しているかのように感じられる。
カーテンを勢い良く乱暴に閉めると、拳を壁にたたきつける。
うまくいかないことばかりでいらいらしていた。だがその気持ちをぶつける相手はいないのだ。それが染岡の感情を狂わせているのだ。
「くそっ・・・・」
ぎりぎりと歯をかみ締めた直後だった。
チカチカ
カーテンを閉めたくらい部屋の中で光っているのは、携帯だった。染岡の所有している携帯は電話は振動とともに光り出すよう設定してある。
暗がりの中で恐る恐る携帯に手を伸ばし、開けると非通知。
いったい誰から・・・
「はい、染岡・・」
「染岡くん?」
染岡は全身に電気が走る感覚がした。
「ふ、吹雪か?」
この声は吹雪だった。あの行方不明だった吹雪だった。
「そうだよ」
吹雪の声には無は感じられなかった。でも読みきれなかった。悲しみや苦しみ、つらさその他の感情が全部混ざりこんだ声なのだ。
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