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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 闇染まり〜吹雪の闇〜 ( No.47 )
- 日時: 2011/02/14 19:53
- 名前: 吹雪 (ID: nvLkUcGh)
『13』
藍羅が去っていくと、吹雪も円堂たちのところへ向かう。
ここからはそう離れていないはずだ。それにさっきの音。足が自然と早くなる。みんなが心配だった。
そしてついに吹雪は走り出した。何より藍羅のことが気にかかっていた。
藍羅は僕に会うため、ここ、ライオコット島にきた。僕と、そしてイナズマジャパン、世界と戦うために。藍羅が言ったことに不自然さはない。
けど、なにかひっかかる。なぜ?心の奥でなにかが刺さっている。藍羅の行動?言動?表情か?
吹雪は必要以上に息があがり、足を止めた。手にひざを付くと呼吸を整えた。そして振り返らず、ゆっくりと言葉を並べた。
「なぜ僕の後をついてくる?はじめから気づいている。出て来い!」
荒々しい言動になってしまった。だか、それくらいいらだっていた。むしょうに頭の中が熱くなっていた。
藍羅と別れたあと、妙な足音には気づいていた。自分の足音の反射ではない、違う足音を。吹雪がスピードを上げれば相手もスピードをあげていたから、つけているとわかった。『お前は狙われている』。藍羅の言葉がよみがえってきた。まさにそのとおりだった。
こつ・・
後ろを振り返っても誰も居ない。路地に隠れたらしい。今逃がせば、また追ってくるかもしれない。なんとしてもここで決着をつけてやる。
吹雪は裏路地に入った。暗くよくみえない。ここにははいっていないのか?
さらにおくまで歩を進めると、背後から物音が聞こえた。
「!!」
しまったと思ったときにはもう遅かった。壁とその人影にはさまれていた。
ごっ
鈍い音がし、吹雪の意識は遠のいていった。
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