二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第壱章 —突然の別れ— ( No.10 )
日時: 2011/02/13 13:40
名前: 蒼月白星鏡 (ID: khxqjExY)

第弐話『道—そして少年は海を渡る—』



豪炎寺は雷門の警察署の中にいた。
というより、保護されていたのだ。

「しかし、災難だったな。エイリア学園に妹さんを誘拐させられるなんて…」
「…」

刑事の鬼瓦の言葉に豪炎寺は返答しなかった。返答したくなかったのだ。

「さて、このままお前を保護することも可能だが、俺はエイリア学園の調査もしなければならない。」
「…」
「警察署に保護なんて、お前も苦しいだろ?」
「…えぇ。」

豪炎寺は視線を逸らしながら言った。

「だから俺の知り合いのところに預けて貰おうと思うのだが、どうだ?」
「…別に……」
「場所は沖縄。円堂達は何でも北海道に行くそうじゃないか。もし、エイリア学園が円堂達をつけるとするのなら好都合だ。」
「(逆方向だからか…)」

心の中で感情無しに呟いた。

「一応、俺も一緒について行く。いいな?」
「…構いませんが」
「じゃ、行くのは明日だ。それまでしっかり準備しておけよ!」

鬼瓦の元気な声に、豪炎寺は返事をせず、ただ空を見つめていた。




















空になれたら、いつまでも皆を見守っていられるのにな_____