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Re: ワンピース【*ワノ国の恋事情*】 ( No.56 )
日時: 2011/03/05 21:25
名前: ジュリエッタ (ID: 3r6DhwLS)

ノエル番外編【初恋との出会い】




母さんも死んだ。

父さんも死んだ。

弟も行方が分からなくなった。

俺は一人になった。

失うモノは何もない。




ノエル「・・・・。」
雨が降る真夜中のワノ国、胡蝶町。
一人の少年がただ、空しく歩いていた。
人々は家に入り、眠りに付いている。
静かな夜。
ノエル「今日も・・・また一人だ。」
傘も差さずにずぶ濡れになっていた。
少年は細い路地裏に入り、眠りこんだ。






—— 次の日 ——


次の日の朝はそれはそれはよく晴れた。
ノエル「・・・っ。」
日の光で目覚めた少年、ノエルは立ちあがり、
ノエル「腹・・・減ったな。」
ノエルはゆっくりと路地裏を出た。
ノエル「金もねぇし・・・。バイトでもするか・・・。」
町へと出たノエルは騒がしい胡蝶町を薄汚れたマントを纏って歩く。
ヒソヒソと笑い声や汚いなどの罵声も浴びた。
まぁそんなことは1ミリも気にしていないノエルだが。
ノエル「和菓子屋・・・。」
—— ぎゅるるるるるるるるるる ——
大きく鳴ったノエルのお腹。
???「ん?お客さん?」
店の中から美女が出てきた。
ノエル「え・・・あの・・・。」
少し戸惑うノエルの腕をがっちりと掴んだ美女が無理やり店の中に入れた。
???「いいから入って!お腹すいてるんでしょ?」
???「ナミ!それ誰だァ?」
ナミ「ルフィ!まだ居たの!?仕事しなさい!」
オレンジ色の髪の美女の名はナミ。
珍しい帽子をかぶった少年がルフィというらしい。
ルフィ「そんじゃたんごをもっとくれ♪」
ナミ「もう十分食べたでしょ!」
ノエル「えっと・・・・。」
ナミ「ああ!そのへん座って♪すぐに食べ物持ってくるから!」
ノエルが喋ろうとするのを遮り厨房の方へ向かった。
ノエル((俺、金無いんだよなぁ・・・。))
ノエルは少し困った顔で席に座った。

—— 十分後 ——

ナミ「はい!おまたせ!」
ノエル「・・・・。」
ノエルの空腹度はMAX。
しかし金を持ち合わせていない。
ノエル((あ〜ここは断るか・・・))
ノエル「あの・・・。」
ナミ「なに?はやく食べなさいよ!うちの和菓子は天下一品よ!」
ノエル「だから・・・。」
ナミ「それとも何?うちの和菓子が食えないって言うの・・・?」
ノエル「うっ・・・。」
なにかはわからないが殺気を感じたため、ノエルは急いで食べる。
ノエル「あの、俺、金無いんスけど・・・。」
ナミ「はぁ!?アンタなに食べ始めてから言ってんのよ!!」
ノエル「す、すいませ・・・」
ナミ「ふざけんじゃないわよ!食い逃げするつもりだったでしょ!?」

キレタヨーヾ(@°▽°@)ノ  ブチッ  ヾ(@°▽°@)ノキレタネー

ノエル「ふざけてんのはテメェだろ!こっちが金ねぇっつてんのに勝手に食いもんだしてきやがってよぉ!」
ナミ「なんですって!?あたしが傲慢とでも言いたいの!?」
ノエル「あぁそのとうりだね!このがさつ女!」
ナミ「うるっさいこの食い逃げ野郎!食ったからにはウチで働きなさいよ!」
ノエル「はぁ!?意味わかんねぇよ!」
ナミ「恩返ししろっていってんのよ!」






ノエル「ふんっ!最悪な出会いだったぜ!」
チョッパー「それは大変だなー。」
ナミ「何よ!そんな昔の事思い出すんじゃないわよ!」
ジュアン「てゆーか皆の出会いってだいたいバイト関係だよネ!」
ノエル「俺はバイトじゃねぇ!無理やりだ!人権を奪われたんだ!」
ジュアン「でも働いてる的な風陰気になっちゃってる系じゃない?」
エース「言葉をまとめろ。」
ナミ「このクソガキが困ってたから助けてあげたのよ!」
ノエル「コノヤロー!」
ナミ「何よ!やるっての!?」
ノエル「上等じゃゴルァ!!」




悔しくも。

あの時のキミは闇の中の光だった。

そして今も変わらずに俺の光となっている。

俺はこの店で初恋に出会った。