二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ短編&長編【さぁ、一緒に】MiNi様リク完成 ( No.147 )
日時: 2011/03/23 18:25
名前: ユキナ ◆jSzUFJdXHo (ID: FDRArTRL)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

〜ソードリク続☆〜






『ホントに何なんだこの臭い・・・・最悪だぁ』

「う・・屋上だな・・・。一番臭うの・・」

『あぁ・・・。みたいだ』


《屋上へ出て。・・でも、十分気おつけてね・・》




    —ギィ・・—

ドアを開けて瞬間、ぶおっとヘンな色の煙(?)が俺たちを覆う。

『うわっ!!』

「なんだこれ・・!」


『わ・・わ・・わっ!!』

その煙のせいで、べしゃってこけたよ!今!!

『ってー・・!』

「ズッコケろって言われたのか?」

『言われてねぇよ!!!!』

っつか今のどんなボケだよ!おい!


—しくしく—

    —しくしく—

 —しくしく—


『ん?』


    —しくしく—

 —しくしく—


「泣き声、か?これ・・?」

  —しくしく—

『・・あっちから聞こえる・・』


   —しくしく—

 —ひっく・・—

  —うぅ・・・—





そこにいたのは・・・


一つのペンを握った二人の女の子と、側でないている一人の女の子。


「君たち・・こんなとこでなにやって・・・・」

「うぅ、ひっく・・エンジェルさん!!帰ってくれないの!!」

「全然言うこと聞いてくれない!!」

「さっきから怖いことばっかり答えるの!!」


『こわいことって・・・』


俺が覗き込むように机の上の紙を見ると、

大きく雑な字で

   —死ね—

と書いてあった。

聞くと、帰ってくれとお願いしてるのに帰ってくれないらしくて、エンジェルさんがまだ帰ってないのに手を離すと呪われるらしい。

「また勝手に動いてる!!」

「し-ぬ-ま-で-か-え-ら-な-い・・!?」

「もうやだぁ!!!」


『・・・こ、こういうのってアレじゃねぇのか?』

俺は、コソっと修也に言う。

『動かしてるのは自分で、でもソレに気づいていないだけで、自分が動かしてないときは相手が動かしてるから・・』

「なんか不思議な力で動いているような気がしてるだけ・・・ということか?」

『あぁ・・。それに・・もう夜だし、こんな場所だし、パニックになってるだけじゃねぇのか?・・』

「一理あるな」

『一理って何だよ!』

《真也ちゃん、状況は?》

だからちゃん付けするなってーの!

『女の子たちが「エンジェルさん」やってて・・」

「誰と喋ってるの!?エンジェルさんなの!?」

『あ、いや、ちが・・』

「死ぬまで帰らないって言った!!」

「ほんとなの!?」

「ソレで聞けるの!?」

と言って、側で泣いている女の子が腕輪を取ろうとしてきた。

「ねぇ!貸して!ソレ!!」

俺はそれを一生懸命よける。

『や!あの、コレは!』

「「きゃあああ!!!」」

ペンを握った女の子がその握っているペンに振り回されているように、見える。

「手が痛いよぅ!」

「千切れちゃう!!」

「手を放すんだ!!」

と、修也。

「でも放したら!!」

がっ、と修也が女の子の手を掴んで一生懸命放れさせようとしている。

「(離れない!!!!」

《真也ちゃん、真也ちゃん?いまどんな状況?》

『今修也がペン持ってる手を放してるところですけど・・・・』


「放したら呪われる!」

「死んじゃうよ!」


《え?ちょっと待って》

『修也!ちょっと待て』

「何d「「だめーーー!!」」あ・・」

丁度そのときだった。

手からペンが離れた。

「いやぁ!」

「呪われちゃう!死んじゃうんだ!!」


「ダメだ!」

と叫んでも、聞こえていない様子・・。


女の子たちはそのまま柵の方へ走っている。


・・・って、自殺行為じゃねーか!!

『落ち着けって!おい!』

俺は女の子たちの前に立ちはだかった。



突然、女の子たちの様子が変わった。

ピタリと、その場に止まったんだ。


そして、ニタリと笑う。


『・・・・・・・え?』


「「「だから言ったでしょ、手を放したら呪われるって」」」


言い終わると同時に、どん、と手で突き飛ばされた。

「真也!!!」

俺はそのまま屋上から落ちる・・・・・・・

あぁ、意識が遠くなる・・・・・・・。



—パシッ—


危機一髪、修也が俺の手を掴んだ。


女の子たちはその後で溶けてどろどろの「何か」になった。

そして、ずるずると体を引きずるようにして修也のほうへ向かってくる。


「真也、おい真也。真也、目を覚ませ!」

その声に気づき、目を開けて舌を見ると・・

『ぎゃぁぁあああ!!』


遠い地面が見えた。


「さっさと上がれ」

『い、言われなくても!』


どろどろの「何か」は、もう修也の後まで来ている。

『げっ!!』

「後ろになんかいるのか?」

『・・いるっ!「エンジェルさん」だか「コックリさん」だかで使った紙がいっぱい詰まったのが!!』

どろどろの「何か」は、ニタリ、と笑い・・

——し-ぬ-ま-で-か-え-ら-な-い——



「何か」が修也の腕に巻きつく。

『修也!』

「・・・・っ」

『お前!手!!』

「暴れるな。あと五月蝿い」

『んだとてめぇ・・!!』

——死ね——

《真也ちゃん、豪炎寺君、その子達は・・・・人間じゃないから手を出しちゃダメ・・・》

少し途切れ途切れに、所長の声が聞こえてきた。

『言うの遅せーよ!!!!どーすればいいんですか!!!』

《学校に・・・黒いのが巻きついたって言ったよね・・・それに・・・・・・》

『その黒くてでかいのが今下にーー!!!!』

《それは・・・・この辺りの・・・・・・・・・・だから》

『聞こえねーよ!!!!!』

《大物・・・だから・・・・お願い・・・・》

そういっているあいだにも、黒いのの先端が口?をあけてこっちに向かってくる。

——シャァ!!——


ぱくん、


と「何か」を食べた。

俺たちじゃなくて。


そのとき、グイッと一気に修也が俺を引き上げた。

『・・・・へび・・?』

黒いのは蛇らしきもので、そのまま何事もなかったかのように去っていった。

「・・・なんか、助かったみたいだな・・;;」

『あ、あぁ・・;;』