二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 異世界の危機 ( No.248 )
- 日時: 2011/05/23 20:12
- 名前: 桜花火◇16jxasov7 (ID: /HyWNmZ0)
……なんか、アニメと酷似していますけど、気にしないでください
53 大切な人
鬼「このボールは絶対に円堂たちまでにつなげろ!!」
全「「おぉ!!」」
試合が再開する直前に鬼道は全員の気を入れなおす。それは円堂の作戦を成功させるためでもあったが、全員の心を合わせるためでもあった
虎丸のキックオフと共に、イナズマジャパンのメンバーが全員駆け上がった
夏「何やってるの!?あれじゃ、守備ががら空きじゃない!!」
夏未の言うように、今、円堂たちのチームにゴールを守ることのできる人は、円堂ただ一人だった。もし、そのままボールを取られてしまえば、相手側チームのシュートを止めることはできないであろう。だが、イナズマジャパンのマネージャーたちはそんな不安などちっとも感じてなどいなかった。むしろ、円堂たちならやってくれるという自信に満ち溢れていた
木「いえ、これでいいんです」
木野が落ち着いた口調で言った
木「全員の心を合わせれば、不可能なことなんてない」
音「この技はそれを教えてくれたんです、だから…」
雷「絶対大丈夫、円堂くんたちは絶対に勝てます」
その言葉を聞いた夏未たちは黙ってその光景を見つめていた
負傷している晴矢たちも上半身を起こし、円堂たちのプレーの一つ一つを目に焼き付ける
木野たち、そして何よりも円堂たちを信じ、強い眼差しで見ていた
冬花はこの最後の望みにかけ、心の中で何度も守たちを取り返す、と誓っていた
虎(俺はこのチームで、仲間の大切さを知った、仲間は大切なんだ、裏切るものなんかじゃない!)
虎「風丸さん!!」
風(俺からエイリア石の呪縛を解き放ち、もう一度俺たちに一緒にサッカーをやるチャンスをくれたのは円堂だ、もう一人の円堂のためにも、このボールは必ずつなげて見せる!)
風「ヒロト!!」
ヒ(この技は円堂くんたちが俺に本当のサッカーを教えてくれた、だから、今度は……)
ヒ「鬼道くん!!」
ヒロトのパスを受け取った鬼道は、後ろの大きくパスを出す
鬼「ラストだ!円堂!!」
全員の心と思いが詰まったボールがゴールを飛び出した円堂に渡された
受け取った円堂は豪炎寺と吹雪に合図を出すと、二人が頷き、技の発動の作業に取り掛かる
円堂、豪炎寺、吹雪の三人が合掌するように立つ。皆の思いがボールに集まり、ボールと三人が高く上昇した。そして巨大化したエネルギーに三人がシュートを打ちこんだ。打ちこまれたボールの十一のエネルギーが矢の形となり、ゴールに突き刺さる
円・豪・吹「ジ・アース!!!」
修「守!!」
修也がゴールにいる守の方を向く、守はなぜか手が震えていた
守(…!?)
円「思い出せぇ!!!」
修「!?」
冬『思い出して……私たちのことを!!』
ベンチにいる冬花も大声で叫んでいた、修也と守の体が自然と震えあがる。これは今、目の前にある『負け』への恐怖ではない。信じること、大切な人を裏切ったことによる恐怖だった。
全「「いっけぇ〜!!」」
だんだんと近づいてくるシュートを押さえつけようと、震えている両手を前に突き出した。回転したボールが両手を押し返す。それと同時に、守の頭の中に冬花やフェアリー王国で過ごしてきた日々の映像が映し出された。初めてフェアリー王国に来た日、修也や夏未と喧嘩した事、苦しかった修行の日々、なにより一番衝撃を受けたのが冬花の太陽のように明るい笑顔、そして冬花を一生守り抜くという誓いを立てた日。今の守には何が何だかわからなかった。当然だ、アルティスの陰謀により、記憶を消されて利用されているのだから。目からは涙が零れ落ちる。だが、この一粒の涙で守の記憶がよみがえる
守(……思い出したよ……あの人は、俺の…
—— 一番大切な人)
ボールが守を押し返し、ゴールに突き刺さった
そして、それは円堂たちの勝利の瞬間でもあった
よし!そろそろ新章いける!!