二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 時空心中。【イナズマイレブン 隊員募集】 ( No.235 )
- 日時: 2011/04/29 19:18
- 名前: 蒼月白星鏡(別PC (ID: khxqjExY)
- 参照: あぁ… これで千ルートが終わりだなんて言えないよなぁ(もう言ってる
【真実を見極めよ】
千は司令部部室に戻り、司令する部屋にいる。
ドアには、「司令部屋」と書かれている。
中は、意外と大部屋で、マイクが設置しており、360°見回せるようになっている。
空中にはモニター画面が幾つもある。一番大きな画面は、先程行った戦場だ。
「すっげぇ…」
「近科学的だったのが意外だったか?」
「あ、あぁ…」
「じゃあ、早速始めるか」
不動の言葉で、空気が一気にピンと張り詰める。
と言っても、2人しかいないのだが。
「えっと…やり方は?」
「そのままマイクからだ。お前の声が、隊員達の耳元に伝わる」
「わかった」
もう敬語なんてどうでも良い様だ。
千は、真ん中の座席に座り、口元をそっとマイクに近づけた。
そして、千が指令を出す。
「…あれ?」
此処で、千が何か疑問に思った様だ。
「どうした?」
「いや、何でもない…」
気の所為だったのか、また口元をマイクに近づける。
「…おかしい」
「は?」
千が一声あげると、目線を不動へと変えた。
「おかしい」
「俺が何か変なことしたのか?」
「…多分」
自信は無さそうだが、答える。
「今、俺が疑問に思ったのは"どうやって此処まで来たか"」
「何が言いてぇんだよ」
「確かに、俺はアンタと一緒に、此処から戦場に行って、此処に戻った」
「それがおかしいのか?」
「俺が言ってるのは行く順番じゃない、「疲れ」だ」
その言葉で、若干だが、不動の眼が見開いた。
「確かに、俺達は移動した筈なんだ。なのに、疲れが全く無い」
「何でそんなこと言えるんだ?」
千は、指を指した。
指した先には、戦場が映るモニター画面。
「モニターがあるってことは、此処から戦場まで相当距離がある筈だ。
俺達は歩いてきたから、疲労が半端ねぇ筈だ。なのに全く疲れていない」
「そりゃあ、転送魔法を使った「無理だな」
不動の言葉を、千の強い言葉が遮る。
「転送魔法は俺達じゃ習得出来ない。少なくとも使えるのは、セラフィムかケルビムぐらいだ。
習得出来たとしても、1人送るだけで多大な魔力を消費する。使うには少なくとも2人以上必要。
俺はまだ転送魔法は覚えていない。アンタが覚えていたとしても、使うことは不可能だ」
「(ほォう…)」
「1つ訊くぞ。
お前は一体何をした?」
千の言葉で、2人しかいないこの場に、また沈黙が流れた。
破ったのは
「あーあ! …チッ、もう少し楽しめると思ったのによ」
不動だった。
「!?」
あまりの態度の変わり様に、開いた口が塞がらない。
「チッ、試験は合格だ」
その言葉で、周りが一気に歪み始めた。
壁も、床も、歪んで、まるで浮いているような感覚に襲われそうになった。
しかし、歪みに次には、亀裂が走った。
空間が裂けるような、亀裂が。
「こ、これは…!?」
「まァ、見てなって」
信用しても良いのかどうか分からない言葉に戸惑うがが、そんなことはどうでも良かった。
亀裂がどんどん大きくなり、割れたのだ。
「うわっ!」
「慌てんナって」
亀裂は歪んだ部屋にも走り、遂に崩壊した。
「んなっ…!?」
千の目の前に広がるのは、ルーセント城内。
正確に言えば、未来の王室だ。
「な、何で此処に「簡単だ、俺が此処で"幻世界(ファントムワールド)"を作ったからだ」
幻世界とは。
一般的に、「幻術師」が使う魔法。
「幻術師」はその名の通り、幻などで相手を翻弄させる者を指す。
不動も入っている、と言う訳だ。
因みに、鬼道も入っているが、あまり使うことはないらしい。
幻世界は、名前の通り、幻で世界を作る。
中で世界を歪ませたりと、多彩なことが出来る。
不動の場合は、幻で精神を崩壊させるタイプ。
正直、今回の試験のようなものにはあまり向いていないらしい(不動談)。
それでも、完成度がとても高いが。
「ま、待て!それじゃ矛盾している!!」
「俺がこの場にいるから、か?」
不動の言葉で、コクリと頷く。
「簡単だ、俺は玉座の後ろに隠れてた「テメェェェェェ!!!」
何ともセコイ戦法(?)である。
「おー、そっちも合格したみたいだね」
「あっ…!」
扉を開けたのは、未来だった。
後ろには、試験を終えた小森日や、過去、円堂らの面々が居た。
「幻世界から突破したみたいだし」
「!? 知ってた「千、敬語」 …ですか」
どうやら、鬼道がいなければ敬語は使えないらしい。
「フフフッ… まぁね、元から知ってたよ。大体、不動はこうやって試験相手してるし」
未来は千の対応に対して面白がっている。
他の者は若干引き気味だ。
「あっ、あの…」
「ん?」
小森日が、未来に対して質問を投げかけた。
「何で、刀持ってるんですか?」
確かに、未来の腰には刀が。
等価交換により、本来なら刀は失われた筈だが。
「あぁ、それはね。主が返してくれたんだよ」
「「「「「「「…は?」」」」」」」