二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

ChapterⅠ ( No.24 )
日時: 2011/04/29 16:10
名前: 蒼月白星鏡 (ID: khxqjExY)
参照: イナイレって背チラ多いよね。で、今52話を見t(ry

【本気ではない怒り】


















「こ、殺さ…れる……」



少年の声は震え、眼は恐怖で一杯だった。



「あくまで、『皆』を指一本でも触れるのなら、っていうこと。
 私を殺すつもりなら別に良いよ。あと馬鹿も」



その言葉を聞いた途端、恐怖で一杯になりつつもニヤリと笑いだした。



「なら、テメェから殺してやる糞婆ァァァァァ!!!」



懐刀を使い、未来に襲い掛かった。



「なっ…!?」



「死ねェェェェェエエエエエェェェェェ!!!」



刀は未来の胸を刺した






























          筈だった。



「そんな速さで暗殺するのか。それを命じたお偉いさんにも会ってみたいね」



刺したその姿は『残像』だった。



既に未来は少年の背後に居たのだ。






残像が残るということは、それくらい、又はそれ以上早いということ。



残るだけでも凄いのだが、それには「濃さ」も関係する。



残像が残る位早くても、その残像が薄ければ、すぐに動いたことが分かってしまう。



しかし、濃ければ分身と同等となり、相手は動いていないと感じるのだ。



もっとも、残像は分身とは違いすぐに消えてしまうのがデメリットだが。






「じゃ、この無謀なガキに喝を1つ入れなきゃね」
















少年は何が起こったのか分からなかった。



瞬きしたら、声も出せない程の激痛が全身を襲い、殺すべき相手の姿は果てしなく遠くにあった。



恐る恐る後ろを見てみると、白い何かが左右に続いていた。



壁だ。



瞬きしている間に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられたのだ。



床を見れば、"紅い"液体がポタポタと音を立てながら落ちていた。



天井を見てもその"紅い"液体は無い。



痛みを感じながら自らの震えた手で口元を触り、指先を見た。



"紅い"液体がはっきりと見えた。



見た瞬間、少年は気を失った。