二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 時空心中。【イナイレ 隊員募集中 主人公イメージ画UP】 ( No.275 )
- 日時: 2011/04/29 19:56
- 名前: 月影(別PC) ◆kuB5mqYaRs (ID: khxqjExY)
- 参照: 元「蒼月白星鏡」です。長いので改名しました
【喧嘩傍観者】
王女武道会開始三十分前。
「未来」
上機嫌の未来を呼び止めたのは、ジュリアだった。
「何?」
「場所、何処なのよ」
「…あ」
どうやら忘れていたらしい。
「…外でやるつもりだったんだけど」
「確かに、闘技場で戦ったら壊れちゃうわね」
「そこは従者の方にするつもりだよ」
壊すのではないか、とジュリアが心配な顔になる。
「大丈夫だよ、私達みたいに過激なことはしないし」
「まるで、私の従者が弱い、様な言い方じゃない」
しかし、未来は首を横に振る。
当然、ジュリアの頭に疑問符が浮かぶ。
「『ジュリア』の従者が弱いんじゃない、それは普通だ。
『私』の従者が強いだけさ」
「此処、良いじゃん」
未来とジュリアは、場所を先程の噴水広場へと変えた。
「壊したら承知しないわよ」
「いつも承知してないけどね」
未来が笑いながら言う。
「此処なら、薔薇の生長の手助けにもなるし」
「…どういう意味かしら?」
「簡単なことだよ。あそこを使えば、より武道会が面白くなる」
「へぇ… 『誘っている』のね?」
「どう思うかはアンタ次第だよ。私は喧嘩は好きだ。でも、喧嘩を見ている方がもっと楽しいんだよ。
丁度、『紅』薔薇もいることだし、『蒼』と『紅』の喧嘩が出来る。
それに、『氷の王女』は二人いる。どちらが『氷の王女』の名が相応しいか、っていう喧嘩を見るの、面白くない?
前者の二つの喧嘩が面白くなくても、『光』と『闇』の喧嘩も見られるし」
完全に未来は傍観者(ぼうかんしゃ)の様だ。
流石に、ジュリアも呆れる。
「(けど、間違ってはいないわね)」
しかし、何処か、心の中で納得するジュリアが居た。
「(『紅』薔薇と『蒼』薔薇の対決… 面白そうじゃない)」
「みんな」
未来が王女達に呼びかけた。
「王女武道会をやる場所、此処から西の噴水広場だから」
「ねぇ、みんな」
時を同じくして、過去も従者に呼びかけた。
「従者武道会を行う場所は闘技場、と未来が言っていたわ」