二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE〜そして全てが変わる〜(オリキャラ募集中) ( No.41 )
- 日時: 2011/03/03 18:05
- 名前: 高野 蓮 ◆nWrw0f942I (ID: aS9uLd49)
第16話〜フィッシャー・タイガー〜
「…海軍か」
「俺はレン、海軍本部准将…お前は?」
「ワシはフィッシャー・タイガー…冒険家だ!」
そう言って構えを取った。
こちらも彼の戦意に体が反応する。
…とはいえ、彼が俺に対して戦意を示す理由は分かる。
彼らからすれば、俺達海軍は天竜人の奴隷みたいなもんだろう。
…完全に否定出来ないのが悲しいが。
そして、普通の意味での奴隷と違い、奴らの手足となり力を振るう…
…ある意味連中のような相手からは一番に嫌われる相手だ。
だが、俺としてはこいつらを逃がしてやりたいが…。
くそ、フィッシャー・タイガーの気配が強い。
これは、手加減なんかしたら…死ぬな。
この体になって以来、死とは随分遠い感覚になっていたが、
久々に感じる死の気配。
しかし、妙なもんだ…この世界に初めて来て、
怪物みたいな奴に追い回された時は、もう生きる事に必死で、
何も考えられなかったが…今は、笑みが浮かんでくる。
互いに踏み込み、渾身の一撃を見舞う。
「雪拳!」
「鮫瓦正拳!」
…矢張り、この漢も覇気使いか…そして、この圧力。
双方の渾身の正拳突き同士が激突し、
双方が弾かれるように距離を取る。
「雪弾!」
「魚人柔術、空気投げ!」
くお、俺の雪の砲弾が投げつけられた空気の砲弾に軌道を逸らされる。
原作でジンベエが海流を掴んで投げていたが、空気まで投げるとは。
互いの最大の武器は格闘。互いに距離を詰める。
「指銃・黄蓮!」
「魚人空手、鮫肌掌底!」
指銃を連射するもまた弾かれる。
「魚人空手、五千枚瓦正拳!」
「!?」
しまった、この位置からだと避けきれない!
「鉄塊・剛!」
ぐお!?最強の鉄塊で尚衝撃が来た…
頭がグラグラする…くそ、これでも拳割れてないのか。
とはいえ、向こうも自分と互角に遣り合ってるせいで、
警戒してるみたいだな…実際には若干こちらが押されてるぐらいなんだが、
こっちが増援が来る可能性があるのに対して、向こうは1人だ
…なら、話し合いの余地はある。
「待て!お前海賊じゃないと言ったな?」
「…そうだ」
一瞬迷ったらしい。
確かに、彼は、フィッシャー・タイガーは今は海賊ではないが、この後タイヨウの海賊団を結成する。
…マリージョアを襲撃した彼では、それしか道はなかっただろうが…。
「我々が受けた命令は、天竜人の保護と、暴れている海賊の討伐のみ、だ。
奴隷とされていた人々やそれ以外の人達を捕らえろという命令は一切受けていない。
…どうする?時間は俺にとっては味方だが、お前にとってはそうじゃあるまい?」
「…よかろう。ならば」
とフィッシャー・タイガーが応えかけた所で、
俺は手を上げ、彼の言葉を遮る。
…電伝虫だ。一体何が?
「はい、レンです」
『レン准将か、センゴクだ』
何事かと思いきや、センゴク元師の命令は、
本隊の到着、展開が始まった連絡と共に、俺にマリンフォードに戻っての出撃を命令するものだった。
理由は簡単で、既に逃げ出した奴隷達の内、
何人かの大物達は小物の振りをしてに既に脱出したらしい。そいつらを追撃する…という事だ。
成程。センゴク元師とガープ中将はこちらに残るみたいだが、
これは2人の名声ともし厄介な奴が残っていた時に対応する為だろう。
「了解しました」
『頼んだぞ、既にボルサリーノは向った』
「さて…という訳だ、どうする、フィッシャー・タイガー。もう海軍は本隊が到着したぞ」
「成程な、タイムアップという訳か。まあ、俺はどうにでもなるが…」
あ、さっきの少女達か。俺達の戦闘の余波で動けずにいたらしい。
というか、長女と思しき女の子、物凄い美少女だな…って三人組?まさか…
「…ボア・ハンコック?」
「っ!何故、私の名前を…!」
ああ、まだこの頃は、私なんだ…
と、ふと思った。
何で、こうも原作の人物達と遭遇するかな…。
「…一応、私が預かります。大丈夫です、すでに結構居ますし。」
「そうか…」
彼女らの首輪に雪を伸ばし、鍵を外す。
足元に転がった首輪に彼女らは驚いたように、そして首を撫で、姉妹同士で抱き合って泣き出した。
…とりあえず、戻るか。