二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE〜そして全てが変わる〜 ( No.5 )
- 日時: 2011/02/08 18:53
- 名前: 高野 蓮 ◆nWrw0f942I (ID: aS9uLd49)
第3話〜出会い(その1)〜
その日、俺は呆然とした。大砲を揃えた、巨大な船。
その船は漫画とは異なっていたが、模様に覚えがあった。
…既に生きる事に必死だったせいで、
原作はあれこれ忘れてしまってたのだが。
海軍の軍艦。
実物はこんななんだと思うまでもなく、俺は駆け出した。
そこにいたのは間違いなく、数年ぶりの人だった。
そして森の中から飛び出した俺に一斉に銃が向けられた。
「まあまて、銃を下げい。さて…お前さん誰じゃ?」
「…お…おレ…ハ」
「ああ、無理に話さんでいい。こちらからの質問に
頷いてくれれば、のう?」
ああ、良かった。本当にそう思った。
長年話をしない事がこんなに話す事を難しくしてるなんて
…使わないから、全然気付かなかった。
目の前にいるのは結構な大柄の筋肉質な
…黒髪に白髪が混ざりだしている髭面の男性。
当たり前の話だが、漫画顔や体型とは異なる、
普通の人間だから、ぼんやりとした記憶を探っても分からん。
というか、そもそも時代が分からん。
果たして、今は原作の何時頃なのか。既に原作は始まっているのか。
或いは原作の未来なのか。逆に原作の過去なのか。
「まず確認するが…お前さん、海賊か?」
首を横に振る。
「じゃあ、漂流者かの?」
首を傾げる。向こうもよく覚えていないと思ったのか…。
「ふむ?お前さんもう長い事、この島におるのか?」
頷く。
しかし、これではラチがあかない。話す事は難しいが、
書く事は問題はない。何時かに備えて練習していたのだが
…今、紙はない…何しろ貴重だ、自分は紙なんて作れない。
だが、幸いここには書くものが幾等でもある。
おれは砂浜に字を書いた
『気付いたら、ここにいた。もう何年にもなるが、
それ以前は覚えていない』
「ふうむ、この島にいる前の事は覚えておらんのか…?」
頷く。
「しかし、よく生きられたの?」
『昔、ここに住んだ人が遺した資料があった。
日記によると、政府のCPって組織の人が、
仕事から逃げたって書いてあった』
「後で確認の為、案内して欲しいんじゃが…ええかの?」
頷いた。
「すまんの。代わりといっては何じゃが、
お前さんの身柄は海軍で責任を持って引き取ろう。
仕事は…良ければ海軍に入るか?」
だいぶ考えていたが、頷いた。
この島で長らく暮らしていた上に、島の外の記憶がない以上、
まともな働き先がそこぐらいしかない。
『一つ聞いていいですか?貴方の名前は?』
「ああ、わしは海軍中将、モンキー・D・ガープじゃ!」