二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE〜そして全てが変わる〜(オリキャラ募集中) ( No.9 )
- 日時: 2011/02/21 19:29
- 名前: 高野 蓮 ◆nWrw0f942I (ID: aS9uLd49)
第6話〜初対戦〜
賞金額七千万ベリーの海賊『砲撃』レーナ。
だが、今回の相手は悪魔の実の能力者ではないらしい。
原作ではよく出てくるから忘れているが、悪魔の実は希少だ。
思い返してみれば、白ひげの隊長でも、悪魔の実を使ってたのは数人。
…まあ、漫画だから仕方がない。悪魔の実の方が見栄えいいし。
で、賞金首とは俺が戦うことになった。
ガープさん曰く『やってみろ』だそうだ。
さて、問題は相手がどういう攻撃をしてくるかだが…。
というか、大型の大砲を構えてるのを見れば分かる。
確かに大柄だ。2mを越す身長に、筋肉のついた体。
…まあ大砲にした所で元の世界とは比べ物にならないほど低性能だ。
砲弾が丸い時点で予測はつく。
だが…大砲を個人の携帯火器にするのは矢張り非常識だと思う。
とか考えてる内に大砲を撃ってきた。
…成る程、だから『砲撃』か。
『紙絵』でかわす事も出来たが、それをやると船が破損する。
つか、それまで考えてる可能性がある。
という訳で『鉄塊』の練習がてら、やった。…見事にはじけたな。
今でこそ、こうして普通に戦闘出来ているが、
初めてジャングルで戦闘した時は酷いものだ。
当たり前だろう、俺は元々普通の日本人だったんだ。
現代の日本人が命がけの戦闘なんて、体験してる訳ない。
実際、初めて猛獣と対面した時はすくんで体が動かなかった。
俺が悪魔の実を食って、攻撃が無効になっていなければ、
すでにあの世逝きになってただろう。
やっとの事で兎みたいな動物を狩ったが、今度は殺せなかった。
つぶらな瞳でじっと見詰められてると、
どうしようもなく罪悪感が浮かんできて、結局殺せずじまいだった。
それが、何時からだったか…動物を殺せるようになったのは。
殺意を向けてきたから殺す、自分が生きる為に殺す。
当たり前の話だが、出来るようになるまで随分とかかった。
正直、今も人間相手だと内心不安で一杯だ。
いや、不安とは違う…どこかに日本人としての
感覚が残っているだろう。
『人を傷つける、或いは殺す事』
日本では犯罪とされていた行為。けれど、こちらの世界では当たり前。
ましてや、相手は海賊。こちらを殺す気で攻撃してくる。
漫画でも、ゲームでもない。それが現実。
だが、躊躇を感じながらも体は動く。
これも数年間の狩りの賜物だろう。
海賊レーナは恐るべき速さで次の砲弾を込め、発射してくる。
その速さと来たら、大砲がまるで連射してる様に見える程だ。
しかも、その狙いは正確無比。
成る程、大砲の反動を抑え込む筋力と、大砲の扱いが
こいつを高額の賞金首に押し上げた原動力か。
まあどうせ、まだ隠し技あるんだろ、と思いながら接近する。
『鉄塊』には欠点もある。
それは使いながらの移動が出来ないという点だ。
不可能ではない。原作でもCP9のジャブラはやっていたが、
さらに彼は『出来るのは自分だけ』と言っていた。
少なくとも、彼が知る範囲では他に出来る者はいないだろう。
それはそうだろう。筋肉を緊張させ、
体を硬くしている状態で通常通り動ける方がおかしい。
自分の場合は、食らっても大丈夫。だから思い切ってやる!
『紙絵』でかわし、隙をついて『剃』で接近する
…だが、攻撃の瞬間躊躇してしまった。
『殴ったら怪我してしまう、当たり所が悪ければ死んでしまうかも』
そう思ってしまった。その躊躇が反撃を生んだ。
脇から小型の大砲を取り出し、ぶっ放してきた。
『鉄塊』のかかってない状況でまともに喰らう。
当たり前だが自分の体に穴があいた。
勝ち誇ったような相手の顔を見つつ溜息をつき、
相手が驚愕に陥る前に連撃を叩き込んだ。それで終わり。
立ち上がってくる事はなかった。
「ふむ、まだまだじゃな…まあ、破壊力は大したもんじゃ。後は経験じゃのう」
ガープ中将の言葉に頷く。
結局、こういうものは慣れで、慣れなければこの世界では死ぬ。
今だって、相手はこちらを殺す気の攻撃だ。
…助かったのは、こちらの体が雪故に貫通したからに他ならない。