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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 凛として翔ける少女の如く Ep1 ( No.58 )
- 日時: 2011/03/12 15:35
- 名前: 蒼月白星鏡 ◆kuB5mqYaRs (ID: khxqjExY)
「遅刻しましたー!」
「威勢は良いが、遅刻はするな」
息を切らしている少年を、生徒は笑っている。
「円堂、早く席に着く」
「はい…」
"円堂"と言われた少年は息を切らしながら席に着く。
「円堂」
「? 如何した、豪炎寺」
白く、逆立つ髪が特徴の少年"豪炎寺"は、円堂に訪ねた。
「転校生は見かけなかったか?」
「いや、見てないけど… って、転校生来んの?!」
「先生がそう言ってたぞ」
「まあ、遅刻しているから知らない羽目になるんだけどな」
ドレッドで、ゴーグルを付けている少年が付け足す。
「きっ、鬼道!」
名前は"鬼道"というらしい。
「これで、全員揃ったな」
教師がそう言うと、ドアの方に向かって「入って良いぞー」と声をかけた。
ドアを開けると、出てきたのは、黒髪の少女だった。
サイドは髪飾りで纏めてあり、癖毛が特徴的だった。
「何か気味悪いわねー」
「そうかなぁ? 可愛いと思うけど…」
「ほら、だってあの眼。何か、生気が無いって言うか…」
クラスの女子生徒がぼそぼそと話す。
少女は気付いていない様子だ。
「…」
黒板の前に立つと、静かに白いチョークを持ち、文字を書き始めた。
『時空未来』と書かれ、丁寧に振り仮名も書いてくれた。
「名前は、『時空未来(ときそらみらい)』というんだ。皆、仲良くしてやれ」
教師は指で空いている席を指すと、少女はその通り進んでいった。
窓側で、豪炎寺と近かった。
「宜しくな!」
「…」
隣の少年は元気良く返事するも、少女は返事しなかった。
代わりに、ペコリとお辞儀をした。
「じゃ、授業進めるぞ」
そして始まった。
少女にとって、地獄の日々が_____
—————地獄なんて、もう慣れた—————
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