二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: †BLACK†REBORN!暴君による育成攻略本!2日目うp ( No.134 )
日時: 2011/04/08 10:56
名前: ちぃ ◆rNjnDbFHHA (ID: dRfQEy98)
参照: http://secret.ameba.jp/1014-tuna/amemberentry-10841215690.html

リク小説 【暴君による育成攻略本っ!】


育成3日目:新しい環境に慣れるまでそっとしておきましょう。


葬式会場から出た僕たちはその怪しいビン底男に着いていき駅に着いた。


というか…


「貴方電車なんか乗らなくても送り迎え位の車あるんじゃないんですか?」


黒雷財閥の坊ちゃんなんだ。それくらいあるだろう


僕がそう言うとビン底男は


「だって電車の方が庶民的じゃないですか」


と言った


なんだコイツ、馬鹿にしてるのか?


「ま、まぁまぁ!こんな大人数乗れる車なんてないだろうし!ね?」


そう言ってなだめようとするヘタレ兄、通称綱吉。(逆か?)


「ありますけど。」


「あるんですかorz」


せっかくなだめようとした綱吉の気も知らずに言い放つ


この男随分無神経だと思う。ついでに言うとあの眼鏡は何なんだ


言うことすべてがあの眼鏡のせいでギャグになっていることに気づいているのか


とりあえず僕らはPAS●MOを使い電車に乗り込む


「言っておきますけど、家そんなに大きくないんで暴れたりしないでくださいね」


そんな子供じゃないんだからある訳…


「シーちゃん新しいお家付いたら遊ぼうねぇ♪」


「うんっ!」


前言撤回、ここに荒らす者が居た。


「も〜、アリスもシーちゃんも預かってもらうんだからおとなしくしなきゃだめだよ?」


「そうだよ、一応どんなに妖しい男でも一応預かるって言ってるんだから。」


黒雷の血には綱吉のフォローを全て無駄にするという能力でもあるのだろうか


「あの茶髪くんは一番上なんですか?」


「よく解りましたね、大抵僕が長男だと思われるんですけどね」


「一番苦労人ッぽそうですしね」


確かに家族内で1、2を争う(紅と)


『ご乗車有難うございます、並盛駅〜並盛駅〜』


アナウンスが掛ると男が立ち上がる


「降りますよ」


その声で全員が下りる


そのまま改札を出て徒歩10分くらいの所で住宅街があらわれる


その中でも大きい家の前で立ち止まる


表札を見れば【黒雷】と書いてある


「ここが…」


「えぇ、だから言ったでしょう。大きくないって」


そう言って鍵を取り出す


いや、僕らが住んでた家より3倍ほど大きい


僕らの家は一般的な家だった。つまり僕らの家が小さいのではなくコイツの家が大きいのだ


ガチャっと家に入るとやはり玄関も大きい


大きいが、坊ちゃんというからには豪邸に住んでいると思っていた


「なんでここに住んでるんですか」


「…まあキミたちに言ってもって感じですけど、僕父親と上手くいってなくてですね。本家も嫌いなんですよ。だから18になって大学生になった時自分で家買って出て行ったんです。庶民的な生活に憧れて」


「か、買った!?」


月夜は声を思わずあげた


そりゃそうだろう、一般的な大学生は家なんて買えない


「えぇ、まあ仕事もしていたんで。」


何の仕事だ、妖しすぎる。


「そんなことより上の階の部屋どこでも好きに使ってください」


「…どうも」


いや、待て


「一緒に住んでる人とかって居ないんですか?」


「誰かと住むなんて考えたこともなかったですしね」


この家で一人暮らし…ありえない。


とりあえず上に上がる。延々と続く廊下。数え切れないほどの部屋がある。


「えっと、じゃあシーちゃんは兄妹の部屋にいたほうがいいよね?」


「そうですね、目を離すと危ないですし」


謎の男の家だし


「じゃあ今日は俺と寝よっか!」


「しぃ、おにいちゃんとねるーっ!」


そっから先は適当に・・どこの部屋も結局大きいからどこでもいいのだ


「そう言えばあの人何の仕事してるんだろうね…」


次女の月夜はさっきの話を聞いて疑問に思っているらしい


それは皆一緒だ


「まあ聞いたら多分教えてくれるでしょうけど…下に行きますか」


部屋も決まったんで階段を下りて行く


「部屋決まりましたか」


そう言うのはさっきと明らかに違う男


いや、正確にはビン底ッて言うのは一緒なんだが、スーツだったのがTシャツにズボンという格好になっている。


「だ、ダサッ!!」


アリスが指さして言う


僕もそうだと思う


「五月蠅いと追い出しますよ。これが楽でいいんですよ」


それは仕事って言うのに関係あるのだろうか


少し部屋に入ると綺麗でちりひとつない。


白いレースのカーテンが少し開いた窓からの風でそよぎ、その隙間からは緑の手入れされた芝の庭が見える。


中心におかれたテーブルには仕事用なのかパソコンが置かれている


辺りを見渡すと気がついた


「蒼井 紅炉の小説たくさんありますね」


作家の蒼井 紅炉と言えば先週直木賞受賞が決まった小説家だ。


その小説は世界観が溢れ読む者全てをその世界に引きずり込む。


今最も有名で注目されている新人作家で、本屋の週末ランキング1位をもう2か月ほど独占している。


「好きなんですか?」


僕も蒼井紅炉の小説は好きで5冊ほどもっている


「いえ、スキって言うか、仕事なんで」


「編集の仕事でもしてるんですか?」


「いえ、書く方の。蒼井 紅炉って僕なんですけどね」


・・・・・・


「は、はぁあああぁああああッ!?」


盛大に皆叫ぶ


この男が!?


妖しすぎるこの男が!?


「僕の名前言ってなかったですね。黒雷 葵って言うんですけど、蒼井って「葵」から取って紅炉って言うのも黒雷の「黒」と「くろ」って呼んで当て字しただけなんですけどね。」


「案外気がつかないモノですね」と男は・・いや、葵はいう


なるほど、この家を買えた理由もわかった


「ちなみに修羅場になると機嫌悪くなるんで近寄らないでくださいね(死にたくなかったら)」


作家に修羅場があるとは本当だったのか…


「とりあえず、まだお互いに慣れてないでしょうから少しゆったり過ごしたらいい。」


蒼井 紅炉改め黒雷 葵はそう言ってパソコンに打ち込み始める




人はみかけによらないって言うのは本当だったんだな、と改めて思った一日だった