二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: †BLACK†REBORN!第15夜UP★ ( No.240 )
- 日時: 2012/02/05 18:54
- 名前: ちぃ ◆BtgqVElJ1I (ID: MSa8mdRp)
第16夜 【荒涼索莫(こうりょうさくばく)】
荒涼索莫 意味:荒地が広がるような心の慰めもないさま
1時間目が終わったころ葵くんがやってきた
「葵くんどうしたの!?」
ツナは教室に入ってきた葵に駆け寄る
「いえ、ちょっと昔の知り合いに会っていただけですよ」
紅も会話に入る
「昔…私たちの昔の仲間というとアリスとかか?」
(アリス…って誰だろ…)
ツナは聞きなれない名前に戸惑う
「アリスはまあ昨日会いましたけど…」
「なっ!なんで私には会いに来てくれなかったんだ・・私も久しぶりに会いたかったのに…」
「アレは今追われてる身ですからね」
(アレって言った・・;)
ツナが葵と紅と話しているのを見て獄寺や山本も入ってきた
「そのアリスって誰なんだ?」
獄寺がツナの聞きたいことを訪ねる
「前にも話したように人間界、魔界、悪魔界、天界、魔法界それぞれにはマテリアルという各世界で選ばれた存在がいます。まあ僕たちは魔界のマテリアルなのですが、簡単に言えばアリスというのは悪魔界のマテリアルなんですよね。」
「悪魔界、ってのは敵なんじゃなかったっけか?」
「嗚呼、山本の意見はもっともだ。悪魔界が今回の首謀者というのは事実だ。だが、問題なのはマテリアルの存在意義だ。」
「存在意義?」
「そうだ、私たちは各世界の守護もするがそれとは別に世界の均衡を保つという大事な使命がある。悪魔界が今世界の均衡を崩しかけているからそれを止める使命があるってことだな。」
「ちょっと待て。」
獄寺がストップをかける
「マテリアルは自分たちの世界を守んなきゃなんねぇんだよな?だけど世界の均衡も保たなきゃなんねぇ。悪魔界のマテリアルはどっちをとればいいんだ?」
「そうだ」と紅はいう
「アリスは板挟み状態ということだ。そしてこちら側についた。向こうでは反逆者として追われているだろうな。だから厄介なんだ」
「つまり追われている身ってことなんだな。でもなんでそこまでしてこっちに来たんだ?だって故郷からは犯罪者扱いなんだろ?」
山本がいう故郷という単語にクスッと葵は笑う
「故郷ね、まあしいて言うならマテリアルはみんな同じようなものなんですよ。僕らだって魔界のマテリアルしてますけど別に愛着心があるわけでもないですしね。」
「その同じ、っていうのはその…ぞ、ゾンビ的n「ゾンビじゃないです☆」
そしてツナの顔の横を弾丸がかすめる。
「ひぃいいいいっ!!」
「葵!」
「てめぇ!!」
紅が葵に一喝し、獄寺が食って掛かる。
だが何事もなかったかのように葵は続ける
「その不老不死的な意味じゃないですよ。僕が言ってるのはもっと根本的なことです。僕と姉さまがこんな体になったのは…運命に見捨てられたからですよ」
「…葵ッ…」
「僕らはみんな運命に嫌われた者とだけ言っておきましょうか」
葵は笑い
二時間目の始まりを知らせる鐘が鳴る。