二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: †BLACK†- REBORN!第6夜UP ( No.29 )
日時: 2011/02/21 23:21
名前: ちぃ (ID: dRfQEy98)
参照: 最近萌えという言葉に過剰反応してしまいます←

第7夜 【居候が増えました】


「やっとおわったよぉ・・!」


やっと6時間目が終わり下校時間


「今日は十代目学校来るの遅かったっすね!どうかしたんすか?」


「い、いや…なんか色々あって・・あ、迎えにいかないと・・」


「誰を?」


そう言って話しているのはツナの友人の獄寺と山本だ。


「まあ友人を・・あ、だから今日は先に帰ってて!」


「おう!」


「わりました!」


そう言いツナは屋上…否、ヴィクトリカの私室と化した屋上へと向かうのであった


「ねぇ」


「ひぃいいい!!ひ、ひば、雲雀さ、んッ!?」


「キミの知り合い?あの屋上の子」


階段の途中であった並盛最強の男雲雀恭弥


うぅっ・・いつ見ても怖いよぉ・・


「ま、まぁ・・そんな感じ・・です…」


「ふーん、屋上はしょうがないから貸してあげるけどあんまり目立つようだったら咬み殺すからね」


そう言って去った雲雀の背を見て


「お、俺を咬み殺すのぉおおおおッ!?」


というツナの悲鳴が盛大に響き渡った





やっと屋上だ・・さっきはどうしようかと思った


扉を開けるとやはりヴィクトリカがいた


「遅いぞ、キミ。」


「しょうがないじゃん〜・・学校だったんだから・・」


「ああ、そう言えば黒髪の少年がきたぞ」


「あ〜・・雲雀さんね…」


眉をひそめて話す綱吉、そんなツナを見て


「嫌いなのか?」


と聞く。


「いや、嫌いじゃないよ?いつもいざとなったら何だかんだ助けてくれるし…ただちょっと怖いかな…」


「キミは臆病だね」


いきなり直球を投げてくるツナはガーンというリアクションをする


「そ、そんな直球に言うなよッ!!」


「いや、臆病は悪いことではないさ、臆病じゃない人間なんて…ましてや魔物だって居ないだろう。きっといるとすればそれはきっと…」


「きっと・・?」


ツナが聞くとヴィクトリカは、いや、と言って笑う


「忘れてくれ」


「じゃあ、、ヴィクトリカも怖いものあるの?」


「何?綱吉は無いとでも思っていたのか?」


「えっ・・あ・・うん・・」


図星でどもるツナにため息をつく


「私だって怖いものはあるさ、死ぬのだって怖いぞ?でも・・それよりもっと怖いのは大切な人が死ぬことか…」


「でもヴィクトリカって・・」


「嗚呼、人じゃない。しかもSAレベルな分きっと何よりも死から遠い…それは私の大切な人もだということだ。」


「じゃあ…」


そんな心配いらないんじゃ、そう続けようとした言葉を遮ったのはヴィクトリカだった


「しかし、事実私は今孤独だ…」


「え?」


「続きはキミの家に行ってからにしようか」


「う、うん・・・」


はやく、早くなぜキミが孤独なのか知りたいそう思ってしまう自分がいる


学校を出ると空は夕暮れに包まれていた


「人間界は太陽があるのだということを初めて知ったよ・・」


「ヴィクトリカたちの世界には無いの?」


「嗚呼、私たちの世界は闇の世界・・直接陽が当たる事は無い。昼も夜もなく常に月が出ているよ。私たちの中には陽さえも毒になるものもいるからね…」


そう言うヴィクトリカも今は黒いレースの日傘をさす


「ヴィクトリカもなの?」


「いや、私はまだ慣れないからだ。SAレベルになれば何の問題もないだろう。」


「そっ、か…」


「だから、太陽の暖かさを初めて知った。人間は・・・恵まれているのだね…神から陽の元で生きることの許された存在なのだから…」


「そうかも、しれないね…」


そうとしか俺は言えなかった。何の言葉をかけてもきっと人間の俺が言えば軽々しい言葉になってしまうと思ったから、だって陽に当たる事の出来ない苦しみなんて感じたことがないんだから。


「太陽があるから月は輝いていられるんだって。」


「うん。」


「私たち怪物だってそんな存在なのかもしれない。」


「うん。」


「元は人間と私たち同じ先祖なんだ…」


「うん・・」


「しかし昔神に背いたものが出た。そのものは恐れ多くも神を殺してしまったんだ。」


「うん…」


「だからそのものは罰として魔界に堕とされた…そしてそのものは陽を浴びることを禁じられてしまった…その末えいが我々怪物なのだよ…」


「そ、っか…」


「神に愛された存在と憎まれた存在…どちらがこの世界で生き残れるのだろうな…」


「そうだね…」


そんな会話をしているうちに家に着いた


「ここが家だよ」


「そうか、」


鍵がかかっている、鍵を開ければ誰もいないみたいだ


リボーンは先に帰ると言っていた。となれば買い物に皆で行っているのだろう。


「こっち来て」


「嗚呼、」


ヴィクトリカの手を引きニ階に向かう。

俺の部屋の隣の空き部屋。


「ここ使っていいよ」


「ありがとう…」


部屋の中には一人用の木のテーブルと椅子が一つ。それとベッドと本棚という殺風景な光景だ


部屋はずっと使ってなかったから少し埃をまとっていた


それでもヴィクトリカは良い部屋だ、と言って笑った。


「じゃあ、教えてくれる・・?」


「・・・・」


「なんでヴィクトリカは孤独なの・・?家族もいるんでしょ?なんで…そんな悲しい顔で話すの?」


「そうだな…お前は私の下僕だからな…お前には隠し事はなしだな」


そう言って悲しそうな顔で笑う


なんで


なんでそんな悲しい顔でほほ笑むの


さっきまでは何ともなかったのに窓から見える空は曇り始め、小雨が降ってきた


ぽつぽつと雨が窓をたたく


「そうだな、あれは確か…100年くらい前の事だった…」


その中でヴィクトリカは静かに口を開き始めた_____