二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: †BLACK†REBORN!!第23.5夜UP☆ ( No.366 )
- 日時: 2012/09/23 18:29
- 名前: ちぃ ◆BtgqVElJ1I (ID: z5ML5wzR)
- 参照: http://x110.peps.jp/kokyon7314/free/?cn
第26夜 【絶望メモリー】
「ヴィクトリカ」
唐突に声を掛けられ振り向くとそこには
「魁か」
「おじゃましますねぇ」
私の私物化した屋上にやってきたのは魁だった
「お前が来るとは珍しいこともあるものだな」
「ええ、少し伺いたいことがありましてねぇ」
「何を聞きたい」
「…まあ、その話はそちらの方の次でいいですよぉ」
「…そうか…で、貴様は何の用だ…隠れてないで出てこい」
少しの沈黙の後影からひっそりと現れたのは全身白い修道女だった
「…失礼いたしました。ワタクシ、アルマロスと申します。天界より貴女様を援護に参りました。」
「天界…貴様天使か…」
「その通りでございます。このような事態になっていると聞き参じました。」
「…そうか」
「そちらの方は魁様かとお見受けいたしますわ」
「えぇ、よろしくお願いしますねぇ」
そう笑顔で言う魁にアルマロスは危機感を覚えた
目が笑っていないソレに
酷く滑稽、そして酷く恐怖を感じた
「…ええ、こちらこそよろしくお願いいたしますわ」
そして差し出された氷のように冷たい手に握手をする
「ッ!!!」
「…どうか…しましたか」
一瞬のうちに入り込んできた魁の記憶のビジョンに氷付くと
同時にまるで全てを知っているかの様な口調
そしてまるで正気かのようないつもとは違う口調に更に動けなくなる
「い、いえ…なんでもありませんわ…では…」
そしてアルマロスは風の如く消えた
「…あのアルマロスという奴…気に入らないな」
「そうですかぁ?僕はどっちにしろ興味はないですけどねぇ…まあ
"おいたが過ぎる"とは思いますけどねぇ」
そういい魁はくすくすと笑う
「お前がそうやって笑うときは決まって悪いことが起きる」
「そうですかねぇ」
「嗚呼、そうだ。あとキモチワルイ」
「褒め言葉ととっておきますよぉ」
そういいまた笑う
「で、結局お前の要件はなんだったのだ?」
「…もう用事は済んだようですねぇ」
「…そうか、にしてもアルマロスも可哀想にな」
「何故ですかぁ?」
「お前に遊ばれてるからだ」
「は?」
拍子抜けしたような声を出してから今度はけらけらと笑い出す魁
「人の記憶覗き見しておいて"遊ぶ"で済ませてあげるほど僕は紳士じゃないですよぉ」
「…それもそうだな」
「彼女にはちょっと痛い目に合ってもらわないと、ねぇ…?」
「あの…魁という男…まさかッ…」
暗闇に白い影が浮かび上がる
「もしあの記憶が正しいとしたら…だが、あんな大罪人があんなのうのうと生きているはずがッ…しかし…記憶は偽れないはずッ…」
真実を見たアルマロスは記憶の重さに喘ぎ苦しむ
「あの男…侮れぬかもしれぬ…」
不気味な呟き一つ___