二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: †BLACK†- REBORN!第3夜UP ( No.9 )
日時: 2011/02/13 13:52
名前: 神無月Ж伶裡(元ちぃ (ID: dRfQEy98)
参照: 伶裡と呼んでくださいまし←

第4夜 【あ、契約結んじゃいました】


「あ・・あははははッ!!!!;;;・・え、っと・・き、君疲れてるの・・?;」


「・・君は何を言っているのだ?」


少女は頭を45度傾けて口をつぐんだ


「い、いや・・もしかして本当だったり・・」


「なぜ嘘をつくんだ」


確かに・・


「そいつの言ってることはホントだぞ」


いつからいたのかリボーンがドアのそばにいた


「おめぇも気づいてるはずだ。この部屋も幻術じゃない事も、こいつが異質だということもな・・」


「!!」


確かに気づいていた。だが認めたくはなかったのだ。


「で、そんな奴がなんでこんなとこにいんだ?」


その質問にピクリと反応する


「来たな・・」


「え・・」


意味不明な突然のヴィクトリカの発言に俺の思考は追いつかない


「私が人間界に来た理由が・・・だよ」


「それってどうい「君は一見お人よしみたいだが、私が困っていると言ったら君は助けてくれるのか?」


その質問はあまりに唐突過ぎで反応がまたできない


ここにきてから理解不能なことばかり起きている


けどこれだけは言える。ヴィクトリカの質問にこたえるとすればそれはきっと・・


「当り前だろ!困ってる人がいたら俺は絶対たすけるよ!!」


「・・そうか・・では君に少し手伝ってもらおうか」


「い、いいんだけど俺君と知り合ったばっか;;」


「おや?君は困ってる人がいたら絶対助けるといていたじゃないか」


「た、、助けるけどッ・・;」


「その代わり、君が死んだときや死にそうになったときにはたすけてやろう。身の回りの者の安全も保障してやろう。まぁ一回ほど死ぬのはしょうがないとして・・」


「え?」


「なんでもない、独り言だ。」


なんか物騒なことが聞こえたような・・


しかし、本当に現実味がないこの空間、そしてこの少女___ヴィクトリカ


これは夢では無いのかそう思えてしまうほどだ


「ここでは不利だ。奴を墓地へ引き寄せる君もくるといい」


そう言った途端、獣・・・否怪物の悲鳴じみた叫び声が聞こえた


「こ、この声・・」


「私が人間界に来た理由・・私は命を狙われているのだよ。怪物たちに」


「それって、、」


「嗚呼、今啼いているのもその怪物だ。鳴き声を聞く限りレベルEランクらしいな。なりそこないの吸血鬼か・・」


「きゅ、吸血鬼ッ!?!?」


鳴き声からして絵本でしか見たことのないファンシーな見た目じゃないんだろうなと青ざめる


「そうだ、アイツ等は自我を持たない。それゆえに綱吉、君も狙われるだろうな」


「そ、そんなぁああ・・」


吸血鬼に血を吸われたら吸血鬼になるという・・


そんなのはまっぴらごめんだ!


何せまだ京子ちゃんに告白すらしてないのだ。


はい、告白する前に吸血鬼になりました。なんて冗談でも言いたくはない。


「君、契約を結ばないか?先ほどまで気がつかなかったが、綱吉は怪物を引き寄せる香りを放っている。詳しくは話せないが、今こちらの世界と魔界を結ぶ門の門番が不在でがらあきなのだよ。つまり・・こちらに来た怪物に狙われる可能性があるということだ。」


「そんなのやだよっ!!」


ますますまっぴらごめんだ!


「だが、私がいれば命は助かる。それに、よく考えるのだな。君の周りの人間にだって危害が加わる。そうなればただでは済まないだろう。先ほど言ったように、怪物が自由に行き来できるようになった今、裏でたくさんの人間が怪物どもに殺されるだろう。言ってみればこれは戦争なのだよ。怪物どもと人間諸君のな。だから、だ。お前が私をそばに置くことを条件にお前らを守ってやらない事もない。対価交換だな。」


「命は助かる・・?」


「あぁ、君の家庭教師だって人間だ。魔物には魔物を・・だ」


そういったヴィクトリカは口元を歪ませ楽しそうに笑った


「さぁ、時間は無い。命を取るか危険を冒すか選べ、沢田綱吉」


この自分より小柄な幼い少女が言った言葉とは思えないセリフ


まだ現実味がない


だけどこれだけは解る


この手を取らなければ皆が危険だということ


「わ、かった・・契約・・結ぶよ」


その返事に、いい返事だといってほほ笑む少女はまるで黒い天使だった。


「首を貸せ」


「え・・」


戸惑いながらも近づけば


ガブッ


鈍い音を立て皮膚がちぎられる耳障りな音


「いッ!?」


咬みつかれた


ヴァンパイアのように


わかる。血が流れてくる


「ヴィクト、リカ・・い、痛いよ・・ッ」


「おい、ツナに何しやがる。」


リボーンは銃をヴィクトリカに向ける


しばらくして首から口が離れた


そして口が触れていた部分に黒い薔薇が光輝きながら咲く


まるで刺青のようだ


だがそれもしばらくして消える


「私の血を入れた。」


「俺、、吸血鬼に・・」


「なってない。」


「え・・?」


「契約といっただろ?この契約では約束を守らせる効果がある。君にも、私にも。君は逃げれない。もう・・な」


「うん・・逃げる気なんてないよ」


また悲鳴じみた声が聞こえた


「いくぞ、この中に入れ」


ヴィクトリカが指さしたのはポツンと部屋のはじにある黒い扉


「リボーンは待ってて!すぐ戻るから!」


「・・解った」


嗚呼、もう元の生活に戻れなそうだなぁ、なんて考えつつ俺とヴィクトリカは扉に飛び込んだ