二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 〜恋雨録〜 ( No.15 )
日時: 2011/02/20 23:25
名前: うい ◆U2fwXad6qI (ID: VxqablIi)


>>14


雪村は申し訳なさそうに
しかし少し照れくさそうに


「だって
雪の日の夜は
まるで斎藤さんみたいで…つい///」


俺は自分の体が一気に熱くなるのがわかった
こんなこと言われて
しかも相手が想い人だというのに
普通でいられるはずがなかった


「お、れみたい…」

「はい///」


俺たちの間には
なんとも恥ずかしいような間が続いた
俺も雪村もやや下を見
互いに目をやることができなかった

雪村がいつも
雪の積もる、降る夜に外に出ていたのは
俺のようだからと

その言葉の意味に
心が何かで満たされたようだった



「な、何故俺は
雪の夜みたいなのだ?」

「えっと…
静かで綺麗で
冷たい感じなのに
なぜか雪があるとうれしくて……
だからでしょうか」

「斎藤さんがいるようで
夜は外に出たくなってしまって///」


そうか
だから言っても聞かなかったのか
そう理由ならうれしいものだが
しかしやはり体調を崩しては意味がない


「だが
もう夜に外には出るな。
今回のように風邪を引く」

「…はい。
申し訳ありませんでした」


雪村の寂しそうな表情
そうまでして俺といたいと思ってくれているのか
とても嬉しくなる
そして愛しさがどんどん積もっていくのがわかる


「代わりに」

「え?」

「その代わりに
俺がお前の傍にいてやるから」

「え…///」


自分でもわかっている
恥ずかしいことを言っていることくらい
しかし俺も

雪村といたいと思ってしまったのだ



−続く