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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼 〜恋雨録〜 ( No.16 )
- 日時: 2011/02/21 01:31
- 名前: うい ◆U2fwXad6qI (ID: VxqablIi)
>>15
「俺がお前の傍にいてやるから」
そう言ったとき
俺は純粋に
雪村の傍にいてやりたいと思った
体調を崩してまで俺を傍に感じたいと
そう思ってくれた雪村が愛しくて
大切に思って仕方がなかった
そのときの雪村は本当に愛らしく
そして嬉しそうだった
その姿を見て俺も嬉しくなる
幸せなときだった
「あ、あのっ!
本当に傍にいてくれますか?」
「あ、ああ」
「あ……
ありがとうございます!」
満面な笑みを見せてくれる
一緒にいるだけで笑ってくれるなら
いくらでもお前のために時間を作ろう
俺ができることなら
お前のために何でもしてやろう
それで笑ってくれるなら
「おーい
入るぞー?」
その豪快な声の主は佐之だった
「お、千鶴。
起きてて大丈夫か?」
「あ、原田さん。
おはようございます」
佐之は雪村の前にしゃがみ
彼女の額に手を当てる
「熱いなぁ。
腹でも出して寝てたのか?笑」
「ちょっ!違います!!」
「雪村。
そんなに興奮するな」
雪村の焦る姿に佐之がおかしそうに笑う
俺はその姿を見て
少し佐之がうらやましくなった
嫉妬などとは違う
俺には引き出せない雪村を
佐之は引き出してしまう
それがうらやましくなった
「そういえば、斎藤。
朝餉早く食わねぇと
新八に奪われるぞ」
「あ、まだ召し上がってなかったんですね!
すいません」
「いや、今から行く。
またあとで来るから
お前は寝ていろ」
はい、と言って笑いかけ
雪村はふとんに入る
俺はそれを確認し
佐之と部屋を出た
−続く
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