二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン☆大好きな、君だから☆ ( No.91 )
日時: 2011/08/24 13:30
名前: みかん (ID: JJibcEj3)

第八話:夕食会。
「ーよしっ。
紅葉さん、支度出来た?」
紅葉に髪を整えてもらった冬花は私服に着替えると、急いでバッグに必要最低限の金額を詰めたお財布と、この春初めて買ってもらった白い携帯だけを入れて紅葉に声をかける。心なしか声が弾んでいるのは、(やはりいつも通り大勢での、でも)初めて夜に円堂と外食するからであろう。今彼女が来ている白のコットンシャツも、冬花が以前(これもやはり皆で、のではあるが)服屋に買い物に行った時、円堂が「これとか冬っぺに似合うんじゃないか?すっきりしてて可愛いし」と言ってもらい購入したものである。
紅葉はにこりと優美に笑って答えた。
「ええ、大丈夫よ。それより、良いの?私も行っちゃって…」
「ああ、大丈夫。それなら全然問題無しだから。
さっき一応守くんに連絡したら、久しぶりだからオレも会いたいって。
秋さんも同室の子連れて行くみたいだし」
ホラ、と守の了承メールを見せて笑い返した冬花に、
「私が行くと他の男子達が騒ぐわよ?「美少女が円堂達と外食してたー!」とかね。本当に大丈夫?」
と今度はチェシャ猫のようにうふんと笑うとさっさと部屋の出入り口へ向かう。冬花も慌ててそれに続いた。


*****
共同ロビーに着くとそこではもう円堂達が待っていて、冬花はまた慌てた様子で円堂に駆け寄った。
「ごめん待たせちゃった?」
「いや、今来たところ。全然待たされてなんかないから、そう慌てんなって。せっかく可愛い格好してきてんだからさ」
「え?///あ、こ…れは別にその、凄く悩んだりしたわけじゃ…。
そりゃあちょっとは可愛く見られたいな、とか思ったりしたけど…」
赤くなってもそもそと話す冬花に、円堂は「そっか!すげー似合ってるよ」としれっと返してくる。くそう、あんた天然だとしたら本当に恐ろしすぎるから…!
きっと円堂を軽く睨むように見上げれば、今度は
「ん?どうかしたか?」
と聞いてくる始末。いやそれ私から言えと?!守くんはそうやって何気ないつもりでも、不意打ちで来ると私はもういっぱいいっぱいなので止めてくださいとかそんな甘ったるい事を白状しろと?!///
無理—!!というように「な、何でもないっ!後ろに虫いただけだから!!///」と言って首を横に振ると、
「そうか?じゃあ冬っぺたちも来たし、もうそろそろ行こうぜ!この寮、門限早いしな!」
これまたしれっと返してさっさと豪炎寺と先頭に連れ立って歩き始める。
ようやく守の無自覚攻撃から逃れられた事でほっとしたような少し寂しいような…。
少しばかり(いや、かなりか)かき乱された脈を整えていると後ろから秋たちと話していた紅葉がやってきて
「あんたも苦労するわね」
と労われてますます顔が火照り、冬花はまだ食事前であるにもかかわらず一気にどっと疲れが出た。