二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼——薄紅桜ニ誠ノ旗ヲ。 ( No.23 )
日時: 2011/02/27 20:13
名前: ハノ (ID: Gz/gGLCR)

007【別れ】—亜美side—


世に言う池田屋事件が始まったらしい。
古高が自白したものの、池田屋が本命なのか四国屋が本命なのかはわからない。
まあ、うちは知っているのだが原作を変えてしまっても良いのかわからなかった。

「、風間千景ッ……」

今、うち等の目の前に対峙する男—風間千景—は不敵な笑みを浮かべている。
うちはそれが気に食わなくて思いっきり風間千景を睨みつけた。
——ひかは今、千鶴ちゃんと一緒に居るみたい。
沖田さんを必死で止めようとしているのが視界の隅に入った。

「女。俺と来い」
「なっ、……!?」

不意に風間が笑みを浮かべたまま自分にそう言う。
——否、それは自分なのかわからなかったのだが。

「今の貴様では新選組の力になれぬだろう。——来い」
「何でテメェなんかとっ…!」
「“———”」

風間の呟いた名前に体中の力が抜けていくのがわかった。
何でこいつがあの人を知ってるのだろうか。

「亜美!」

ひかがうちの名を呼んだ気がした。
だけど、今のうちには余裕が全くといっていいほど無かった。

「——ぁああぁぁああ!!」

気が付けばうちは叫んでいたらしい。
此処に居る全員が目を見開いているのが確認できた。

「来い」

もう一度、風間の声が聞こえてくる。
残念ながら、うちは素直に頷く事は出来ないんだ。

「勝手な事言わないでよね……亜美ちゃんも、ひかりちゃんも渡さないよ?」

沖田さんが笑みを浮かべて—瞳は真剣そのもので—此方を睨んでくる。

「亜美、行かないでねっ……!」

うちはただ振り返って自虐的な笑みを浮かべて呟くように言った。

「ごめん」

それは、誰がどう聞いても風間に着いて行くという事だとわかっただろう。
うちがこの道を選んだのは、正直情報収集の為。

“また戻ってくる”

口パクでそう伝えたけど、伝わったかなあ?
でも、正直————

山崎さんと居たかったです!まる!


( シリアスなんて似合わないのさ! )