二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼——薄紅桜ニ誠ノ旗ヲ。 ( No.38 )
- 日時: 2011/03/22 20:21
- 名前: ハノ (ID: Gz/gGLCR)
- 参照: 特大プリン(手作り)作ったよ!←
016【どきどき?女の子だけの座談会☆ポロリもあるよ!(ありませんからっ;by千鶴)】—千鶴side—
平助君が江戸へと旅立った日の夜の事。
同室のひかりちゃんだけでなく、違う部屋で絶対監視状態にあるのに何で居るの、と疑問が浮かび上がっている問題児こと亜美ちゃんが何故か私の部屋に集合している。
どうしてだろう……?
「さて、ではではそろそろドキドキ?女の子だけの座談会☆ポロリもあるよ!を始めようと思います!」
「ねぇよ!!つかネーミングセンス無いね、うん」
「へ、!?」
亜美ちゃんの唐突(かつ名前が意味不明でぽろりってなんだろう)な言葉に思わず変な声が上がる。
ひかりちゃんはそれに突っ込んでいるし。
「えっとね、ぶっちゃけ好きな人居るー?とか乙女トーク……あ、雑談ね?をしようかなあ、と」
「亜美はどうせサブキャラだろ」
「ばれた!?」
乙女、……とーく?ってなんだろう。
雑談って言ってるけど、気になる人が居るかどうかと言われてもなあ……
そう困っていると、ひかりちゃんが笑いかけた。
「うん、千鶴ちゃんは土方さん一筋だもんね」
「えぇぇええぇぇぇ!!?」
待って待って、ひかりちゃん。
その情報確かじゃないし、一筋って……
「よおし、じゃあ今から土方さんに告白すっか」
「えええええええ!?」
るんるんと楽しげに出て行こうとする亜美ちゃんを慌てて引き留める。
オカシイ、絶対にこの子たちオカシイよ……。
「どうした?千鶴の叫び声——ってまたお前等か」
「あ、土方さん含め皆」
「…………っつーか亜美、何でてめえが此処に居んだ」
「てへっ」
「……てへっ、じゃねぇ!」
土方さんの怒声が亜美ちゃんに向けて飛び、沖田さんは亜美ちゃんを嘲笑うみたいな感じになってるし、斎藤さんは呆れてるし、原田さんと永倉さんは面白げに笑ってるし、——何だか、楽しそうで良いなあ。
亜美ちゃんとかひかりちゃんが居ると、雰囲気もがらりと変わるし。
「ね、千鶴ちゃんも怒られよ!」
「千鶴を巻き込んでんじゃねぇ!」
「へ!?」
ぐい、と亜美ちゃんに腕を引っ張られよろめけばひかりちゃんが支えてくれて、土方さんはまたお説教している。
そんな光景がひどく愛おしくて、私も目を細めて笑ったのだった。
乙女とーく……?雑談だったけ、はお開きになったけど、また一緒に話せれば良いなと私は一人願った。
その時はまだ、この先に待ち受ける過酷な事も、惨劇も、——変えられない運命も、何も、ただ何も知らずに、ただ現在だけを見詰めていた。