二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: レッド・レイヴン【執行人だからって。】 ( No.5 )
日時: 2011/03/23 18:29
名前: 妹 (ID: 4aEPccTQ)

 第二話

「バジル、はい紅茶だよ。」

「ああ・・・・。」

「どういうつもりなんだアンディ!こんな奴招いて」

「シャルルは黙ってて。」

紅茶をアンディは、一口だけ口にいれる。

喉の奥を紅茶の雫がすっととおっていく。
喉にうるおいを感じた。

「なぁ・・アンディ。」

「何、バジル」

「俺ら、敵同士じゃなかったのかな?」

「・・・・そうだね。」

紅茶をまた、一口だけいれた。
喉につたう、紅茶。
嗚呼、僕は生きているんだ。
そう、感じさせてくれる。

・・・・今更、そんなたしかめなんていらないけれど。

「落ち着いて紅茶とか飲んでいいんだ」

「いいんじゃない?」

バジルが一息で紅茶を飲み干して、コップをお得意の能力・・腐食でコップを腐らせた。

「っっ!?」

シャルルが攻撃態勢に入る。

「シャルル、ロボットのくちばし舐めちゃ駄目。それに攻撃必要はないさ」

「何だと」

「バジルが何かすれば、僕は全力で阻止——それだけさ。」

「はは、アンディ?敵の前で紅茶とは余裕だね。」

・・・
コップが床に落ちた。

カタン。

プラスチック製のコップだったため、幸い割れることはなかった。
しかし、中身がまだ入っていた為、床には紅茶がぶちまけられる。


「やるんだね?」


アンディが少し冷たい目を見据えた。

バジルは当然、と言い放つ。

シャルルの声さえも届かなかった。



待て・・・・・!!!

「「!?」」


「何してんだ?アンディとその、白いマフィアさん??」

「ウォルター・・・??」

「はっっ・・二番目の執行人さんのおでましか?」

ウォルターは床を見て、バジルにこういった。

「お前はもう、帰りな。ここはお前にとってもぶが悪いだろ?」

「汚い声だすな。言われなくても帰る。」

「なっっ・・・きたなっっ!?」

「んじゃな、アンディ。」

バジルはどこからか、消えてしまった。






「アンディ・・・良かったのかよ」

「いいよ、全然。だいたい僕は今は誰かに頼っていたかったんだ」

「へぇ、お前がね・・・めずらしいな・・・」

「僕だってそういうときはあるさ。」

「ああ、そう」

だるそうに返事するウォルターは、アンディの方を向こうとはしない。

「ねぇ・・・・」

「ああ?」

ウォルターはアンディの方を向こうとはしない・・・

「ねぇ」

「・・・・・」

ウォルターに異変が起こったように、ウォルターは冷たい目を放っていた。

「ウォルター・・・その目はなんなの?」

「・・・・・・」

もうウォルターは、アンディの問いかけには答えようとしない。

「ねぇ・・・ねぇ」

「・・・・・・」

「ねぇってば!!」

「・・・・・・」

ウォルターは沈黙を続けている

「もう、いい・・・・・」

あきらめたフリをして、
アンディはウォルターを凝視する。

ウォルターはその視線を気にしてはいない

ふと、気づいた・・・・

ウォルターの目に、


アンディと同じ、


スキャッグスのマークが、





目に浮かんでいたことに。

第二話完。