二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: レッドレイヴン−Red Raven− 『題名募集中』 ( No.67 )
日時: 2012/04/15 21:44
名前: 妹 (ID: RRvZltlr)

 第九話

「・・・・ねぇ、ウォルター・・・」
「ん?」
「・・・・・・何できたの。」

歩いていた足を止め、見るからに、俺は邪魔だといわんばかりの目つきでアンディは俺を見てくる。

・・・・・その視線にたえる俺は辛い。

「いや、その状態じゃ、アンディが危ないかなと、思って」
「余計なお世話だよ・・・」

死神のようなアンディは俺からぷいと目を背けると、また海岸ぞいにある倉庫方向(倉庫は鴉の巣から、東方向)に歩き出した。




「・・・・なぁアンディ」
「何」



「・・・・そっちじゃないんだが」
「いつかつくよ」
「Σいやいやいやっ!駄目だろそれっ!」
「うるさいよ・・・ウォルター・・・・」


俺が道を間違えてるといっても聞きやしないアンディは、すたすたと南に歩き出す。
それからというもの、あっちに曲がったりこっちに曲がったり。
俺自身でさえ、どこに行ってるのかわからなくなってきた。


「ねぇ・・・ウォルター。」
「・・・あ?」
「・・・・・・ここどこ。」
「知るか。」




そんなことが何度も続いた後、ついには行き止まりの場所に来てしまった。




「・・・どこここ。」
「しらねぇって・・・・」


そこは、何処かの工場みたいな建物の裏側のはずだ。
すぐそこで、川というか海というかなんというか。
水が、流れている。


「ねぇウォルター・・・」
「・・・なんだよ」
「もう行き止まりだね。」
「・・・そうだな」


「ここが、倉庫か。バジルはどこにいるのかなぁ?」
「Σ・・・・・・ぇ」



アンディが、現実逃避しやがった。


「倉庫じゃなくて工場みたいなとこだね・・・これも海じゃなくてなんというか・・・・ねぇウォルター。」

くりっとアンディがこちらをひきつった顔で凝視してくる。


「いや・・アンディ、ここじゃねぇから・・・・」
「いやー、しかし本当に工場みたいなところだねー。うん」
「アンディ・・・・・」
「あははー、バジルはどこなのかなぁー。」
「アンディ・・・・・」


だめだ、確実に現実逃避してる。

そう思いながら俺はアンディから目を背けた。
すると。




白いスーツの見覚えのある嫌味そうなタレまゆの、性格悪そうな嫌味そうな男が、工場に入っていく。




「え」
「ば、バジル・・・・!?」

俺とアンディは一時停止。


「ま、んなわけないよなー。ほらアンディ帰るぞ〜?」



返事はない。


「・・・・アンディ?」

横を振り向くと、アンディは既に、其処にはいなかった。





「Σえ、ちょ・・・・・待てあんでぃいいいいいい!!!」


俺は、アンディを探しにいくことになってしまった。



「全く、探させるなんてダルイこと、させるんじゃねぇよ」


俺はぶつぶつ言いながら、工場内へと潜入しようとしたその時。



「やぁ、君はアンディ君の・・・・」

「なっ・・・・」




そこには、いるはずのない男が、立っていた。




【ダリオ・ガリアーノ】




・・・・どうしてこいつが、こんなとこに。








俺は想像していなかった出来事に、

軽く舌をならし、





「ダリぃ」





と心中で呟いた。