二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: キングダムハーツ 〜仰いだ空の先に何があっても〜 ( No.15 )
- 日時: 2011/03/23 21:20
- 名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)
屋根は藁葺きと日本の一般的な昔の民家のような造りのワールド。
右は光の軌跡に、左は闇の黒煙に包まれていて、外側からではその全貌が確かめられない。
そんな不思議な造りのワールドは、降りてみるとひとつの村だった。
──村の一番奥の民家のみ、洋館だったが。
「んと・・・」
「よし、あの洋館に突撃だ!!」
「いや、ちょっと待て。言われて来たのはいいのだろうが・・・」
そう言葉を切ってイクサはレグシィを見つめる。レグシィは地図案内が大の苦手なのだ。
じゃあ、何でレグシィかって?
操縦係:レグシィは隕石にぶつけてグミシップが大破したし、レイナは操縦桿をぶっ壊した。よって、消去法によりイクサ。
地図係:イクサは操縦係なので見れないし、レイナは地図が読めない。と言うか読もうともしない。よって消去法によってレグシィ。(何とか地図は読める。案内が苦手なだけ)
狙撃係:一番得意なレイナ。と言うかあまったレイナ。
「大丈夫だよ。合ってるから」
背後から声が響いた。
振り返ると共に、レイナもレグシィもイクサも戦闘体制にはいる。
「んーもう。荒いなぁ」
声と共に男は指を振った。そのまま、村の奥の洋館であろう場所に景色が一転する。
「ようこそ。レインフォースに」
男はにっこりと微笑んで窓の外を指差す。
窓の外には村など広がっていなく、海と降りしきる雨粒があった。
「これがこの世界の本当の姿。ここはちょっとばれたくないから、幾重にも結界がはってあるんだ。ワールドの姿も、ね」
男は窓辺に張り付いているレイナたち三人に席を勧めると、自己紹介を始めた。
「僕はカウラ。そこの小さい子の予想通り、僕が黒白の魔法使いだよ」
「・・・私はレイナ」
「レグシィです」
「イクサだ」
パチンとカウラが指を鳴らすと、どこからか現れたコップや皿、ケーキがレイナたちの前に並んでゆく。
「じゃあ、教えてあげるよ」
カウラは不適に微笑む。
変わらず雨粒は窓を叩いて、その存在を主張していた。