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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: キングダムハーツ 〜仰いだ空の先に何があっても〜 ( No.19 )
- 日時: 2011/05/28 11:21
- 名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: y40nzU8A)
第三章「異変」
「うぇ〜しぬぅ〜……」
「ちょ、吐かないでよね」
異変を止めに、新たな世界に踏み入ったレイナを待っていたのは、船酔いというどうしようもない物だった。
地面に手を着いて今にも吐きそうな状況だ。
因みに、レグシィとイクサは3Mほど離れている。
「せめてケアル…」
「ポーションじゃ駄目なの?」
「この状況で飲ませるつもり?」
確かに飲んだら確実に吐くだろうと、イクサは思う。だが、ケアルで船酔いまで直るものだろうか。
そんな、外れたことを考えているイクサを気にも留めず、レイナは真横を駆けていった。
「大丈夫か?」
「ん。なんとか」
今、三人は宿屋にいた。花畑に囲まれた、すこし住宅街から離れた場所にあるところだ。
「にしても、見た感じの異変なんてなかったよね」
レグシィが、窓から星を眺めながら呟く。
彼女たちがここ「レイディアントガーデン」来たのは、カウラの言葉からだった。
「『キミたちの因縁のあるところといえば、レイディアントガーデンかな?』。なんてどういう意味なんだろうね」
「何か心当たりあるの?レグシィ」
「あるわけないよ」
事実、そうであるわけはないが。だが、それに納得したようにレイナは頷く。
「そうだよね。二人は私とずっと一緒だったんだから」
「そういうこと!」
すっかり元気になっているレイナは、手当たり次第に料理をさらっていく。すっかり、机の上は皿の山だった。
「明日から本格的に動き出すんだ。こんどは食べすぎで、腹痛なんか起こすなよ?」
イクサがからかいを含んだ言葉でレイナに言った。
そう。始まりは明日から。
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