二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ■銀魂/ 日向と日影 /夢■ ( No.19 )
日時: 2011/03/28 17:50
名前: くろねこ。 (ID: 7ZyC4zhZ)

■+/君への想いは… ヒカゲside。



「 三十六度ニ分! うん、熱は下がったみたいだね。」

「御迷惑かけました…。」

熱が下がったのを確認し、スクっと立ち上がる。

「ちょっ! 日影くん!? 今日は安静に…。」

「何言ってるんですか山崎さん。 仕事仕事っ!」


「日影くんのそういうとこ…土方さんそっくりだよね。」

山崎さんのそんな一言にニコリと笑いながら、僕は隊服に手をかけた。



***

江戸の治安を守る—!
とかなんとか言うけれども、実際そんな格好良いことはしてません。
局長はストーカーになっちゃって女性をストーキングしてたり、
相変わらず、土方さんはマヨネーズ好きだし、
沖田さんはSに目覚めるし、山崎さんは、……ね?←

それでもいざとなったら局長は凄いし、
土方さんも沖田さんも強いし、
山崎さんは……えっとー、監査凄いし…?(←意味不w)

巡回していても、あんま浪士は見かけないし…




ん?


あ、…ん?


あれって…


ふと目にとまった一軒の茶屋。
そこで団子を食べている一人の女の子。


風に揺れる艶のある真っ黒い髪。
長い睫毛に綺麗に光る黒い瞳。
白い肌にその箇所だけピンクに染まった頬。
団子をほお張るその口———————…

って、僕は変態かあぁああああああぁあ!!!!!!!

な、何してんだ僕?! 
まさかこれが世に言うストーカーデビューというものか!!!?



「 ——————っ!!!?」

「あ…。 気づかれた。」


***


「「………。」」

沈黙の中、僕の隣に座るのは紛れもなく"柳澤日向"。
これは喜んでいいものなのだろうか…。
本来ならば、すぐさま捕まえて土方さんに連絡して…

ん? ———待てよ?
僕、隊服着てるじゃないか!!!?
もう真選組ってもろにばれて……

ん? ———待てよ?
これは真選組と名乗っているのも同然。
なのにこの子は桂達を呼ぶのでもなく、逃げるのでもなく



「……。」


頬をほんのり赤く染め、俯いている状態…。


「 …っ// 」

その姿を見て声にできない気持ちが僕の中に溢れた。
…これは喜んでいいのかもしれない。
 いや、素直に喜びたい。
 

 嗚呼—…

 これは喜んでもいいのだろうか?
ほんの少しだけ期待しても………

            いいのだろうか——…。


「…あの藤堂さん、」


「…え、」

「…お、お団子お一ついかがですか?」


 嗚呼、もうなんかどうでもいい。
 素直に喜んで、ほんの少しだけ期待しておこう。


***


「あの藤堂さん?」

「あ、日影でいいですよ。」

「っえ!?」

「差支えなければ僕も日向って呼びますし。」

「—…ひ、日影、……くん」

真っ赤になる日向を見て、僕まで頬が熱くなる。

これが恋なんだ。そう確信したこの日、この瞬間。

「なんですか? …—日向。」

「え//!? よ、呼んだだけ…です。」





好きだよ日向。
もう、この気持ちに嘘は付けない。

—…僕は君が好きだ。




その後、別れ際僕は日向に一通の手紙を渡した。



         ——————————————


━…○月×日(水)

  熱が下がり、今日も江戸の街を巡査。

  熱で動けない時考えてみた。  あの子のこと。
  持ってはいけない感情を持った、僕のこと。

  一度は熱の所為ではないかと思ったが…
  今だって休むことなくあの子のことを
  考え続けてる様子をみると、熱の所為ではないようだ。

  僕は真選組であの子は浪士で、
  普通に会ったり、普通に喋ったりすることはできない。

  だから君に想いを伝えるために僕が考えたのは——





  


  " 僕は藤堂日影です。
    昨日も言いましたが十七です。
   


    本当にいきなりですが、僕は…






            君を知りたい。 "





  ——伝えられない君への想いは、

              一通の手紙に託そうと思う。


@next**