二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ■銀魂/ 日向と日影 /夢■ ( No.48 )
日時: 2011/05/15 17:44
名前: くろねこ。 (ID: 2nnbbVZM)

■+/誓い ヒカゲside。


街行く人は皆、僕を見てきっと思うだろう。

" 珍しい髪の色だ。 "

僕の名前を知っている人は皆、この髪を見てきっと思うだろう。

" 似合わない名前だね。 "

—…嗚呼、みんな分かってないね。

  僕の名前はこの髪の色にピッタリなんだよ。


  教えてあげようか…?

         僕の"日影"はね—…





                     —————



「 ——————…日向…。 」

「 ? …なんか言いましたかイ?」


「うえっ!!?

     あ… あははー、ひなたぼっこは気持ちいいなあー...」

「…何言ってんでイ?日影。
 俺等は今、あのどこぞのマヨラーが庭の桜が散って邪魔くせエ。
 後で柏餅買ってやるから掃除してこい—…って言うから
 一番隊で庭掃除やってんだろうよ。         」


「あ、あれ? 柏餅なんて言ってましたっけ?」

「いや、俺が心やさしく付けたしやしたでイ。」


屯所に舞ってきた桜。
それが邪魔だと言った土方さんに頼まれて、
一番隊がその掃除を任された。

——…というわけだ。


そして箒とチリトリを持ち、花びらを集めようとした時だった


「 あ、総一郎く〜んっ。」

屯所の門からそんな声が聞こえたのは…。

***

「万事屋の旦那、真選組屯所にどんな御用でイ?」

「や、ちょっと野暮用よ。」

坂田銀時。 なにかと真選組につっかかってくる男。
特に副長とはなにか縁があるのか否か…まあいい。

自分には関係ないと作業を進める。

「黒崎一護くんにお手紙でーす。」



——…黒崎一護?
   あの死神代行の…?

そんな居るわけないじゃないですかw

   ん?

   あれ、黒崎一護って確か髪の色—…



「 黒崎一護ですねイ、」

沖田さんのそんな声が遠くで聞こえたかと思うと
沖田さんはこちらに向かって歩いてくる。


「 !? えちょ、お.沖田さん!?」

僕の腕をグイッと掴んで、僕をそこに連れて行く。


「 お目当ての真選組代行、黒崎一護でイ。」

ちょおぉおお!!
真選組代行っていったい何!?
それより僕は藤堂日影で、この万事屋さんとも
あんま関わらないんですけどおぉおおww

よく分からない状況の中混乱する僕が居るのに
"じゃ、ごゆっくり"と沖田さんはスタスタ立ち去ってしまう。


***


「あ、あのー…」

「…」


二人きりの状態から早数分。
なんとも言えないムードの中、僕は耐えていた。

目の前の万事屋さんは、じっと僕を見つめるだけ。
それが心なしか、睨まれているのは気のせいか…?


「お宅が藤堂日影ねエ… ずいぶんと若いこと。」

「じゅ、十七ですけど…。」

「———…同い年ってわけねw はぁ…」

溜め息を漏らしながら、苦笑いをする万事屋さん。
そして、その手から出された手紙に疑問を抱く。


「…?」

「 柳澤日向。 」

「っえ!?」

その小さく呟かれたその言葉に驚く。
そして手紙を受け取った———…。


「——.......俺は、」

嬉しくて驚いて今にでも封を切りたい僕に、
またもや小さく呟いた万事屋さん。


「 俺は協力するわけじゃねエからな。
  間違っても恋のキューピット様とか思うんじゃねエぞ。
  …もし、俺なんかに日向宛ての手紙渡したりしたら…

 今度はシロヤギさんとクロヤギさんみたいによお—…
  読まずに手紙喰っちまうからな。        」


そしてヒラリと手を振り去って行った。
その言葉の意味はなんとなく分かる。

その意味を深く考えることなく。いや、考える暇もない。

無我夢中で手紙の封を切る。



"拝啓、藤堂日影様。

お久しぶりです。
手紙を書くのは何年振りかで、
何を書けばいいかよく分かりません。

でも日影くんを見て、思ったんです。

私と日影くん、お互いの名前を逆にしたら
ぴったりだと思いませんか?


なんかよく分からなくなりましたが、
私も日影くんのことを知りたいです。

敬具、柳澤日向"


——…っ か、可愛い//
  
   いまだに敬語使ってるとこが可愛い。
   そして"ピッタリ"が平仮名のとこが更に可愛い←


「——絶対に、
    
          負けないよ。」


今日僕は、この青空に誓った。


@next**