二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア—銀魂×戦国BASARA3— ( No.7 )
日時: 2011/03/01 16:29
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第1話 とりあえず、郷に入っては郷に従っとけ。大丈夫だから。パートⅡ。

 粉砕された机を翔の死神の力で直し、武将達との対面に戻る。
 雫がプラスされた事により、緊張感が増した万事屋メンバー。自分でも言っていた通り、雫は朝が大嫌いなのである。理由は、スナックお登勢で働くホステスだからだ。
 いつもは笑顔の雫。どんな人に対しても、ニコニコと笑い続けるのが雫である。が、

「……で、何なの?」

 この言葉は、そんな雫からじゃ考えられないドスのきいた声。微かに怒りが込められていて、聞くたびにゾワッと全身が粟立つ。
 雫に投げられる前はあんなに粋がっていた翔だが、今はうつむいて何も喋らない。
 死神だって、命は惜しい。

「この武将共は、一体誰なんですか? 警察には連絡したの?」

「してません。名前が分からないんです」

 何も答えられない翔に代わって、銀時が答えた。しかも棒読み。
 ふーん、とうなずいた雫は、おもむろにベルトにぶら下げていた銃を引き抜いた。
 太陽の光に照らされて輝く銀色の銃。銃口を隻眼青年に向けて、笑顔で雫は言い放つ。

「名前を後3秒以内に言わなかったら、頭ブチ抜く」

「Ha? 俺を脅しているつもr「ハイ、いーち」うおあぁぁ?!!」

 ズドンという重い音が鳴り響き、青年の頬に銃弾がかすった。
 おい、今3秒じゃなかったよな?

「何するんだ!! 3秒じゃねぇだろうが、ルール違反じゃねぇか!!」

「うるせぇな。人間1秒あれば何だって出来るんだよ。○ン○マに命じとけ」

 どこかの軍曹ばりに命じる雫。こいつ、女じゃない……。
 あ、ヤベ。銃口向けられた。ハイ、ゴメンなさい。もう言いませんから銃を下ろしてお願いだからぁ!!

「チッ。奥州筆頭、伊達政宗だ」と、隻眼青年が面倒くさそうに名乗り、

「片倉小十郎と申します」と、ゴツイ顔のお兄ちゃんが恭しく頭を下げ、

「某は真田幸村でござる!!」と、赤いハチマキのお兄さんが、火だるまになりながら自己紹介して、

「あ、俺様は猿飛佐助ね♪」と、迷彩服の橙頭がにっこりと笑い、

「長宗我部元親とは俺の事よ!!」と、裸も同然の隻眼野郎が自信を持って言い、

「我は毛利元就だ。日輪の申し子なり」と、オクラハットを被った奴が、訳の分からない事を言いだし、

「俺は前田慶次ね。よろしく」と、翔並みの長髪をポニーテールにした色男がウインクをして、

「私は雑賀孫市だ」と、男もびっくりなグラマラスボディの女性が名乗り、

「ワシは徳川家康じゃ」と、何か若そうな奴が自分を指差して名乗り、

「私は石田三成だ……」と、ツンツンした銀髪ヘアーの野郎が、隣の家康を睨みながら名乗っていたり、

「我は大谷吉継じゃ……」と、どこかの神様と同じように湯っくろ喋る包帯野郎が居たり、

「……」何も喋ってくれないので、翔が銀時に名前を教えていたり(←風魔小太郎だそうだ)

「鶴姫でございまする」と、風魔に矢を向けながら自己紹介する巫女が居たり、

「お市よ……ふふ」と、不敵にほほ笑みながら後ろからうじゃうじゃと手を出す人が居たり、

「小生は黒田官衛兵じゃ。う、うぎゃぁぁ!!」と、前髪が隠れた野郎がお市の手に引きずり込まれていたり。


 何だ、こいつら。サーカス団体か何かか?


「よし、名乗ったな。じゃぁ警察に連絡しよう」

「1つよろしいか? 銀時殿!!」

 電話に手をかけた銀時は、自分の名を呼んだ幸村に目を向ける。
 幸村は不思議そうな表情で、銀時に訊いた。

「けーさつって、何でござるか?」

「お前らの言う幽閉みたいなもんだよ。牢獄に閉じ込められるの。監禁」

 銀時の代わりに、翔が答えた。
 その時、慶次が翔に飛びついてきた。何か必死の形相で。

「おい、それだけは勘弁してくれちゃしねぇか?!!」

「いや。お前、行動と言動が合ってないし」

「そうアル。胸倉つかみながら言う言葉じゃないネ」

 神楽が酢昆布を食べながら、慶次に言った。
 実際、慶次は翔の胸倉をつかみながら「何とかしてくれ」と頼んでいる。お前らの世界では常識なのか、そうなのか。
 翔は慶次の手を乱暴に振り払い、ため息をついた。

「まぁ、調書ぐらいは覚悟しとくか」

「何をするんだ?」

 どこかに向かおうとする翔を、銀時は呼びとめた。
 翔は苦笑いを浮かべ、行き先を告げる。

「真選組」