二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.100 )
日時: 2011/04/06 15:57
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第8話 お花見は大体理性を飛ばしやすい。


「ハイ。お弁当の時間ですよ」

 妙は弁当箱を皆の前に差しだし、にっこりと笑う。
 辺り1面、桜乱れ咲き。ひらひらと花弁が舞い落ち、まさに春。
 そう、皆はお花見に来ていたのだ。

「お、弁当? 悪いね」

 嫌な予感がしたが、ここで断ると妙の鉄拳が飛ぶ。
 銀時は仕方なく弁当箱を受け取り、そしてふたを開いた。
 ——やはり予想通り、暗黒物質しか入っていなかったが。

「……あ、佐助。俺飲み物を買いに行ってくる」

「いいよそんなの!! そんな雑用は俺様がやるから!」

「佐助、日頃から働かせていた分、楽をさせてやろう。だから某が行く!」

「何をやっているの? 飲み物なら持ってきているからいいわよ?」

 妙は3人を捕まえ、シートに座らせた。背後には般若の顔が浮かんでいる。
 仕方なく、3人はシートに座りシクシク泣き始めた。

「これを食べないと私は死ぬんだ。これを食べないと私は死ぬんだ」

「神楽様、無理してお食べになると本当に死にますよ」

 無理矢理妙の暗黒物質を口に押し込む神楽を、小十郎は慌てて止めていた。
 同じように無理矢理暗黒物質を口に押し込もうとする孫市を、慶次が一生懸命止めていた。
 すると、豪快な笑い声が横から聞こえてきた。

「ハッハッハッ。皆は情けないな。どれ、お父さんが食べてやるからこのタッパーに詰めておきなさい」

 近藤がタッパーを片手に、シートに座っていた。
 10秒間だけ時が止まり、翔が近藤に飛び蹴りを喰らわした。

「何で家族ヅラしてここに座ってんだコラぁぁぁ!!」

「タッパァァ!!」

 持っているタッパーと一緒に、近藤は吹っ飛んで気絶した。
 と、その時だ。

「何してんだ、てめぇら……」

 ドスのきいた声と共に、土方を筆頭とした真選組がそこに居た。

「何をしてるんだって、見りゃ分からねぇか? 花見だ花見」

 酒に手をつけ、少しだけ頬を紅潮させた政宗は、当たり前の答えを返す。
 その答えが気に入らなかったのか、土方は額に青筋を立てた。

「そこをどけ。そこから見える桜は格別なんだ、なぁお前ら?」

「えー、別にどこでもいいけどな」

 土方が問うてきた質問に、昴が投げやりに答えた。その言葉に、春夜と希実も同意した。

「うるせぇな!! 俺だってどこでもいいが、こいつらに譲るのは気に食わない!」

「いちゃもんつけてくるなよ、副長さん。ここは俺らが取ったんだ、分かってるのか?」

 翔が下品な笑みを壁、土方に挑発した。
 すると、いきなり近藤が復活して冷静な対応をする。

「こっちだって楽しみにしていた花見だ。おいそれと場所を変更する訳にはいかん。お妙さんを残してどいてもらおうか」

「いや、お妙さんもどいてもらおうか」

「お妙さんは必要だって、マジで」

 チッと舌打ちをして、翔は炎神を抜いて立ちあがった。同じように小十郎、銀時、神楽、妙も立ちあがり、真選組の前に並ぶ。

「そんなに俺らをどかしたいんなら、俺らを倒せよ」

「ブルドーザー持ってこいよ」

「ハーゲンダッツ1ダース持ってこいよ」

「フライドチキンの皮、持ってこいよ」

「お妙さまの卵焼きを食べて彼岸へ召されて来いよ」

「お前ら案外簡単にどくんだな。というか小十郎、お前は何を言ってるんだ」

 新八よりか遅いツッコミをした政宗だった。
 しかし、両者のボルテージは上昇。武器を構え、共に睨みあっていた。
 その時である。両者の間に、沖田が割って入ってきた。

「人がまったりしている花見で血を流すとはいけすかねぇ。ここは1つ、花見に因んだ勝負をしようではねぇか。題して叩いてかぶってじゃんけんポン大会!」

「「「「「花見関係ねぇよ、それ!!」」」」」

 と言う訳で、叩いてかぶってじゃんけんポン大会——開幕。