二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.101 )
日時: 2011/04/07 20:39
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第8話 お花見は大体理性を飛ばしやすい。


 叩いてかぶってじゃんけんポン——ヘルメットとピコピコハンマーを使ってやるゲームである。
 買った方はピコピコハンマーで相手を殴り、負けた方はヘルメットをかぶって攻撃を防ぐ、と言う物である。
 それが今、万事屋VS真選組で始まろうとしていた。

「と言う訳で、両者の審判として万事屋からは新八君。真選組からは俺、山崎が務めさせていただきます。勝者はここで花見をする権利+お妙さんを得る訳ですが」

「ちょっと待ってください。あんたらは山賊?! それだったら僕らが買ってもプラスマイナス0でしょーが!!」

 今にも勝負が始まりそうな時だったのに、新八が遮った。
 山崎は隊服からウインナーを取り出す。

「じゃぁ君らには真選組ソーセージをあげよう。屯所の冷蔵庫に入ってたんだ」

「けっ。安っぽい物には釣られねぇぜ!! 人には人、これ常識! ってな訳で、俺は近藤を要求する」

 ビシッと言い放つ翔。それに驚く皆。
 ただ1人、近藤だけは勘違いをして笑っていた。

「ハッハッハッ。俺にとってはプラスだな、お妙さんとお花見が出来るしな!」

「いや、違うな。俺と妙だけがプラスで、真選組には多大なマイナスしかない」

 翔はにっこりとした笑みを浮かべた。それはまるで、何かを企んでいるような——。

「俺らが勝ったら、近藤の魂をもらう!」

「「「「「ハァァァァァァ?!!!」」」」」

 ハイ出た。翔の自己中発言。
 真選組からのブーイングが盛大に起こり、翔は舌打ちをする。

「うるせぇな。何か文句があるのか?」

「大アリだ!! 近藤さんは真選組の局長、つまりリーダーなんだぞ?! お前らで言うと銀さんに死ねって言っているようなものだ!」

 昴がしれっとしている翔に向かって吠えた。
 翔は「あー、分かったよ」と面倒くさそうに答える。

「じゃ、土方にしよう。別に誰でもいいし、20歳以上の男性の魂が美味いらしいからな」

「「「「「副長ならいいや」」」」」

 全員が一致団結で親指を立ててウインクをした。
 当の土方は納得がいかないらしく、刀を振り回して隊士を怒っていた。

「というかさ、翔。副長の魂をどうするの? 美味いって言ってたけどさ」

「あ? 俺が食う訳ないだろうが。悪魔の野郎に食わせるんだよ」

 またも平然と答える翔。
 まぁ話をまとめると、翔は最近、死神としての仕事をサボりまくっていた為、上司に怒られたのだとか。
 でもって仕事をしようにも人がそう簡単に死ぬ訳ないと反論したら、じゃぁ特別に1人誰でもいいから狩って悪魔に食われろだとか。
 いい加減だな、死神って。

「まぁ副長が居なくなったら、沖田隊長が就くって言ってるし。いっか」

 昴はそれで納得した。馬鹿にも程がある。

「じゃぁトシの為にも負けられないな。俺から行こう」

「よし。じゃぁ俺がやろうか」

 翔と近藤の戦いが始まろうとしていた。
 山崎が「叩いてかぶってじゃんけんポン」と歌って開始の合図をした。
 近藤、グー。翔、パー。

「お、セーフだ!!」

 近藤は瞬時にしてヘルメットをかぶり、翔の攻撃を防いだ。
 しかし、その考えが甘かったのである。
 翔が振り上げた物、それはピコピコハンマーではない。炎神だった。目をギラつかせ無言で炎神を振り下ろす。
 ドゴッという鈍い音がして、近藤は白目を剥いて倒れた。
 ——ルール、関係ないじゃん。

「何してんだ翔?! お前、近藤さんが……」

「あぁ? 狩るぞ、てめぇの魂を。そのまま終わらせてやろうか? その儚い命を」

 炎神をギラつかせ、翔は昴とその後ろに居る隊士を睨みつけた。
 ヤバイ。こいつ、本当にやるぞ。

「すみませんでした!!」

 とりあえず、死にたくはないので全員は土下座をした。

「新八君、大変だね」

「もう慣れましたよ」

 苦労人である山崎と新八は、互いにため息をついた。
 さて、次は沖田と神楽の戦いであるが————

「「「おぉぉ?!!」」」

 歓声が上がったので、山崎と新八はその方向を見てみる。
 ちょうど戦いが始まったのか、沖田と神楽は超高速でじゃんけんをしあっていた。2人ともヘルメットとピコピコハンマーを持ったままかのような。

「うわぁ、これはすげぇ」

「すげぇな、うん。有り得ねぇよ」

 後ろでは翔と昴が絶賛の声を上げる。
 へぇ真面目に見てるんだ、と思った新八は後ろを振り向いてみた。

「美味いよこれ。どうやって作るの?」

「えっへへ♪ 秘密だよ☆」

「にしても流石燐菜。俺らの為に弁当を持ってくるとは気が利く。褒めてやろう」

 全員して燐菜の弁当を食べていた。
 新八亜1度深呼吸をして、そしてツッコんだ。

「何してんだお前ら?!!」