二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.111 )
日時: 2011/04/11 17:22
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第9話 忍者? うちにも居るでしょーが!!


「ハァ? エリザベスが捕まった……って、あのお化けペンギン?」

 万事屋銀ちゃんにて、銀時から桂からの依頼内容を聞いた翔は眉をひそめた。
 いや、確かに分かるけども。あのお化けペンギンならいつハタ……げふんげふん、バカ皇子に連れさらわれてもおかしくないもんね。
 あ、すみませんバカ皇子。別に悪気はなくてバカと言っているんじゃないんです。あなたが本当に『馬鹿』だからです。え? 漢字だと余計傷つく? 知るかボケ。
 話を戻します。

「そして、何? そいつを取り返してこいと。うん、行けば?」

「行けば? じゃなくてね。奉行所からどうやって取り返せって言うんだよ。首が何個あっても足りねぇよ」

「奉行所燃やそうか?」

「わーい、放火魔がここに居るぞー。そうじゃなくて」

 お笑い合戦に終止符を打ち、とりあえず翔に説明をする。
 奉行所はとりあえず、真選組より関わると大変な事になるという事。そこに桂のペット、エリザベスが連れ込まれている事。後、何故自分が取ってあったチョコがないかという事。
 翔は一通り話を聞くと、1つ1つ答えを述べて行った。

「真選組より危ないとなると、それなりに情報が欲しいから凜に後で情報を聞いてくる。どうやってエリザベスを助けるかはその後だ。ついでに、銀時のチョコは俺が食った」

「おし、分かった。歯を食いしばれ」

「何をしようとしてるんだ銀髪天パ。俺は木刀1本だけでは死なんぞ」

 自分を木刀で殴ろうとしている銀時に忠告し、翔はだるそうにソファから立ち上がった。
 だるそうに背後に首を向け、奥の部屋でくつろいでいる最早戦国時代から来た事を忘れかけている武将共に声をかけた。

「戦が始まるぞー、ついてこいー」

 そう言うと、孫市が真っ先に飛びだしてきた。
 後から幸村と小十郎がなんとなく出てきた。後の奴らは出てくる気配すらなし。
 ブチッと何かがキレる音が、翔の中からした。

「お前ら働け!!!!!!」

 炎神を振り回し、翔は武将達を引き連れて万事屋を出て行った。

***** ***** *****

「にしても、おかしいわね。あのお奉行と明日も見えない万事屋のあなた達が何の関係があるの?」

 凜は机に頬杖をつきながら、情報を聞きに来た翔に訊いた。
 平然と明後日の方向を見上げた翔は、ただ「知らん」とだけ返した。
 その後ろでは、暇そうにする武将達がぎゃーぎゃーと喧嘩をし始める。何つー事をしてるんだ、お前ら。

「あのお奉行、遠山って言うんだけど。事件を金でもみ消すらしいのよね? 頑張ってね、万事屋さん」

「ほう、じゃぁお前にも頑張ってもらおうか?」

 翔は凜の腕を掴み、ズルズルと店の外に引きずり出した。
 いきなりの事で驚いている凜は「何?! 痴漢でもする気?!」と叫んでいる。
 あの、それで別に痴漢なんていう罪には問われないと思うんですけど、そこはどう思いますか?

「銀時達が神社に居るから、そこまで連行する。風魔、こいつを連れて先に行け」

「ちょっと?! 本人の意見も尊重しなさいよ!! ちょ、何を、———!!」

 哀れ、凜は自分の意見など言えるはずもなく、万事屋に連行されて行きました。



 その光景を一部始終見ていた忍びが1人————。
 黒く短いボサボサの髪の毛が空を舞い上がり、翔達を見据えるのは眼帯をした碧眼の双眸。
 忍びは自分の口を三日月の形に歪めると、言葉を残して消えた。

「ふーん、元気に生きてるじゃん。炎の死神、東翔君?」