二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.131 )
日時: 2011/04/21 15:20
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第12話 ロボットは怖い、バグが怖い。


 朝起きたら、何か机の上に、生首があった。

「……」「……」「……」「……」「……」「……」「……」

 翔、政宗、幸村、佐助、小十郎、三成、吉継はただ黙りこみ、その生首を見つめていた。
 神楽が平然とした様子でその生首に卵をぶつけ、ご飯にかけている。どうやら朝は卵かけごはんのようだ。
 いやいや、そうじゃなくて。何故神楽は生首に卵をぶつけているのだ。そもそも、何故生首があるのだ、ここに。

「何で生首があるんだあぁぁぁぁあああ!!!」

 翔はどなり声と同時に生首を蹴り上げ、天井に叩きつけた。
 盛大なガチャンという音がして、生首は床に転がり幸村の足にぶつかる。
 余程生首が怖かったのか、幸村は「ひぃぃぃ?!」という武将のくせに情けない声を上げて、政宗に生首をぶつけていた。

「あぁあぁ?! た、卵割り器がぁぁ」

「違う! これは生首と言うものだ、理解しろ大食い馬鹿女」

 翔は生首の髪の毛を持ち上げ、未だ寝ている武将達の部屋に投げ込んだ。
 一気に阿鼻叫喚。しばらくして、孫市が生首をむんずと掴んで起きてきた。

「何だこの嫌がらせは。殺されたいのか?」

「お前を殺してやろうか。ぐだぐだ寝てるんじゃねぇ」

 大体な、と翔は言葉を続け、銀時を指差した。

「お前の悲鳴のせいで俺らは起きたんだ!! もう少し寝かせろよ!」

「うるせぇな! 関係ないだろうが、馬鹿かお前!」

 自分に罪をなすりつけられた銀時は憤慨した。
 翔はチッと舌打ちをして、生首を外に投げようと窓を開けた。
 すると、燐菜が「やっほー」と言いつつ入って来た。というか、ドアが破壊された。

「遊びに来たよ〜って、何よそれ。悦子ちゃんじゃないの」

 翔の手から生首をひったくり、燐菜はしげしげと眺める。
 何だよ、悦子ちゃんって。

「これ、今話題の機械家政婦、悦子ちゃんだよ」

 ちなみに私の家にも何体かいるよー、と付け足し、燐菜は笑顔を浮かべた。

***** ***** *****

「……で、源外の所には何をしに行ってたんだ」

 平たい箱を抱えて帰って来た銀時に、翔は問いかけた。
 銀時は面倒くさそうに顔をしかめると、翔にその平たい箱を押しつける。
 箱には花が詰め込まれていて、その上に朝の生首が置いてあった。

「つっかえねぇな。何しに行ってたんだよ、これを直しに行ってたんじゃないのか?」

 嫌味のように銀時へ問いかける翔は、生首の髪の毛を掴んでブンブンと振り回す。
 銀時はソファへ乱暴に座ると、鼻をほじり始めた。

「金がないから体が作れなかったんだ」

「だから賭場に行くのは止めろと言ってるじゃねぇか」

 翔は炎神を取り出し、生首を空中に投げて炎神をバットのように振った。
 ゴスッと音がして、生首は武将達が居るであろう部屋に飛んでいく。
 直後、悲鳴。そして今度は吉継が生首を連れてきた。

「主よ。我らに嫌がらせをしておるのか?」

「してない、お前らの反応が面白いだけだ」

 黒い笑みを浮かべ、翔は言う。
 吉継は翔へ生首を渡し、ふよふよと浮遊しながら部屋へ戻って行った。

「で、大体こいつはどうすればいいんだ?」

「さぁな。お前らで考えやがれ」

 とか言われてもなー、と翔はつぶやいて生首を叩く。
 その時だ。
 生首がいきなり覚醒し、こう皆に言ってきた。


「ででーん。残念ながら、あなたの冒険の書1、冒険の書2、冒険の書3は消えました」


 喋った。
 翔の呼吸が止まる。ゆっくりとゆっくりと視線を銀時に向けると、銀時も固まっていた。
 ついでに神楽と新八も固まっていた。

「「「「う、うわぁぁぁぁああああああ?!!!!」」」」

 4人揃ってハイ、悲鳴。