二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎神暴君★リシタニア—銀魂×戦国BASARA3— ( No.14 )
- 日時: 2011/03/03 21:07
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第1話 とりあえず、郷に入っては郷に従っとけ。大丈夫だから。
翔が倒れたので、急きょ真選組の1室を貸してもらう事に。まぁ、マヨネーズのたっぷりかかった団子を食べて、倒れる訳がない。翔は勇者だ。
「ま、マヨネーズが……マヨネーズが来るよぅ……」なんて、死神であろうお方がうなされていた。
「翔君大丈夫なんでしょうか。ここまでする必要はなかったのに」
新八は心配そうに唸る翔を見つめた。
言葉が変わり、今度は「ニコチン野郎が……。いつか絶対殺す」などと唸っていたが、気のせいにしておこう。
すると、全員が居る部屋の襖が開き、隊士の1人が入ってくる。
肩につくかつかないかぐらいに長い茶髪。刀は差していなく、裾から見えるアンクレットが目に見えた。
「おいーす。翔は大丈夫かね?」
「……お前誰だ? 新人か?」
銀時も見た事がなく、少年に訊いた。
あぁ、ハイと少年は答え、ビシッと敬礼をする。
「俺、椎名昴と言います!! 真選組、1番隊副隊長を務めさせていただいています!!」
よろしくお願いしますッ!! と元気よく名乗った昴。
その声にびっくりしたのか、翔がいきなり飛び起きた。眠そうな瞳をこすり、フルフルと首を振る。
「ね、寝てないよ……。寝てないんだよ……。ちゃんと、ちゃんと仕事をしてたんだよ……ぐー」
「おい、お前は何の夢を見ていたんだ」
銀時はどこから取り出したのか、はりせんで寝ぼけた翔を叩く。
スパンッといういい音と共に、翔は覚醒。バッと立ちあがり、きょろきょろと辺りを見回す。
「え、帰ってきたの?」
「ンな訳あるかよ。まだ真選組だ」
こいつを見てみろ、と銀時は付け足し、昴を指した。
翔は首を傾げ、昴を見つめた。
見つめる事数十秒————
「お前、あの運動馬鹿の椎名昴か?!」
「何で運動馬鹿を頭につけるかな?!! 確かに馬鹿ですけども、俺!!」
すごい覚えられ方をされていて、少しショックを受ける昴。
翔は「冗談だ」と言って笑顔を浮かべた。おぉ、可愛らしい。
「でさ、副長のマヨ団子を食べたんだって? いくら死神のお前でも、流石に堪えるだろうよ」
昴はけらけらと笑いながら、翔に言った。
うるせぇな、と言うように翔は、昴を睨みつける。その場に置いてあった炎神に手をかけ、今にも昴に斬りかかりそうだ。
後から新八と佐助が何とかしてなだめていたが。
「そいで、そこの眼帯さんが戦国星の代表格、伊達まちゃむねさんですかー。よくその名前で生きてこれたね」
「ほう、俺に喧嘩を売ってるのかお前。買ってやろうか?」
政宗は腰に差していた刀の1本に手をかけ、昴を睨みつけた。睨まれまくりだな、昴。
だが、そんな脅しに物ともしない昴は、また笑って流す。
「起きたんだったら安心だね。ほい、口直しに何か食べなよ。俺がおごってやるから」
昴は隊服のポケットから財布を取り出し、一万円札を抜きだすと、翔に手渡した。
「サンキュー」と言って、翔は装束のポケットに押しこんだ。
「じゃ、万事屋3人と戦国星の皆様。平和な1日を♪」
翔と同じような子供の様な笑みを浮かべ、昴は手を振って見送った。
一万円をすんなり渡せたのは、きっと真選組の給料が高いからだと思う。ほら、公務員だしね。