二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.148 )
日時: 2011/04/27 20:16
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第13話 雨は必ず上がる。


 ここ最近、江戸は雨続きだった。部屋にキノコが生えるんじゃないかと思うほどに雨続きだった。
 翔は窓の外を見ながら、部屋に問いかける。

「で、何でお前がここに居るんだ?」

 視線を向けると、濡れた銀髪をタオルで拭きながらミロを飲むシノと、金髪を高くポニーテールに結いテレビに夢中になっているミウが居た。
 2人は浮浪天人の為、公園に住んでいる。雨なので2人は万事屋に逃げ込んできたようだ。
 ここは駆け込寺じゃないんだぞ。

「いいじゃん、万事屋でしょ? セルフでおkじゃないの?」

「馬鹿じゃないの? お前は馬鹿じゃないの? 何でよりにもよって雨の日に来るの?」

 翔はブツブツと文句を言うが、シノは完全にスルー。仕方なく、文句を言うのを諦めた。
 すると、銀時が誰かを連れて帰ってくる。

「お帰り万事屋の旦那。……その人、誰?」

 出迎えた佐助が、怪訝そうな表情を浮かべる。
 翔が目をやった先に居たのは、雨に濡れた結野アナだった。

***** ***** *****

 結野アナはとりあえず出されたミロを飲み干し、シノの隣に座る。
 シノはズルズルと警戒するように、結野アナから離れた。ミウも人見知り全開で結野アナを警戒する。

「で、あんたは一体、何の用でここに来たのさ? 探し物か誰か殺ってほしい人がいぐはっ」

「すみませんねー、こいつ普段はこんな口の利き方をしないんですがー」

 銀時はシリアスな表情を浮かべて、翔の事を殴り飛ばした。
 銀時、忘れてはいないか? 翔は炎の死神で、いつでも人を殺せる事を。
 殴られた翔は舌打ちをして、頭をさすりながら炎神に手をかけるが止めておいた。
 翔は知っていたのだ。銀時が結野アナのファンだと言う事を。
 だからあえて攻撃をしなかったのだ。常識あるなー。

「何でも言ってください。僕ら、力になりますんで」

 ははは、と軽く笑いながら銀時は力瘤を作って見せた。
 翔と佐助は「調子よくない?」とぼやいている。後ろでは小十郎が苦々しそうな表情を浮かべて銀時を見ていた。
 その時だ。
 ドゴンッという盛大な破壊音がして、窓から怪物が入ってくる。
 鬼のような形相をした、ごつい怪物。幽霊の類ではないと分かる。

「こいつ、式神か?!」

「急々如律令ぉぉおおおおお!!!」

 結野アナは星を描き、その星を怪物に叩きつけた。
 じゅうっと消滅し、その場には木片が残る。

 時が、止まった。


「えーと、こんなんですけど。大丈夫ですか?」


 結野アナは、笑顔でこう言った。
 全員は「無理だろ」と答えた。やっぱ、そうなるよね。