二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-オリキャラ募集 ( No.27 )
日時: 2011/03/15 18:28
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第4話 ホ黒に毛があると幸せになれるって本当ですか?


「あら、雫ちゃん」

「お妙さん。どうも、こんばんは」

 朝帰り。お水の商売をしている妙にとっては、これは当たり前のことでもある。
 コンビニから出てきた雫は、妙と一緒に万事屋方向へ向かっていた。

「雫ちゃんもお登勢さんの所で働いてるんですものね。17歳でホステスって大変じゃない?」

「お妙さんより1つ下ですけど、大丈夫です。お妙さんも頑張ってください」

 その時である。
 2人の視界に映った、橋から飛び降りようとしている女の子。橋の欄干に捕まって、今にも自殺を図ろうとしていた。
 妙はその女の子が誰であるか知っていた。同じ店で働く、花子である。

「花子ちゃん、あなた何をやってるの!!」

「こ、こっちこんといてぇぇぇ!!」

 花子は叫ぶ。涙目になりながら。
 何が起きたのか理由を訊く前に、花子は橋から飛び降りた。
 妙はそんな花子に蹴りを1発入れ、向こう岸にスライディングさせる。

「ふぅ、危なかった」

「いや、お妙さんが1番危ないです」

 哀れ、向こう岸で気絶している花子は、三途の川を見る事に成功した。
 要らん事を……。

***** ***** *****

 次の日である。
 万事屋は、珍しく金が入ったので鍋にしようって事で、新八の家にお邪魔していた。
 姉、妙の帰りを待つ新八。その表情は心配そうである。

「遅いな姉上。もうこの時間なら帰ってきてもいいはずなのに」

「おい銀時、これ何を入れたんだ?」

 新八の質問を無視して、翔は銀時に問いかけた。
 鍋の中身は紫色。何の食材を入れたのかも分からないほどの、紫。
 この匂いを嗅いで悶絶したのか、床には武将のメンバーが数人、倒れていた。

「とりあえず、冷蔵庫の中身は全部入れたぞ」

「……神楽。味の方はどうだ?」

「すごいや。銀ちゃんの足の裏の味がする」

 遠まわしにまずいと言い張る神楽。
 翔はジト目で銀時を睨みつけた。瞳では言っている。
 ——お前、何て事をしてくれたんだ?

「おいおい。それはもう兵器じゃねぇか。危なくね?」

「自分の足の裏でしょうが。どうしてくれるんですか」

「清潔にするように心がけるよ」

「違う。鍋だ、鍋」

 匂いに慣れているのか、政宗は怪訝そうな表情で鍋を指す。部下の小十郎は倒れた。
 幸村と佐助はどうやら平気らしい。家康も平気な表情で座っている。

「ただいまァ」

「お邪魔します」

 すると、玄関の方から妙と雫の声がしてきた。
 ヤバいと察知したのか、新八と銀時は鍋をつかんで外に捨てようとした。
 しかし、その行動を神楽が制する。

「はーなーせーよー。諦めたらそこで試合終了なんだよ!!」

「試合は中止だ。な? 鍋は作り直そう?」

 そんな3人の戦いに入ってきた、KY慶次。
 手にはゴリゴリ君のアイスが握られている。
 一体何をするのかと思えば、慶次はその(カオス)鍋の中にゴリゴリ君を沈めた。
 デロリ、と溶けるゴリゴリ君。最早形すらも留めていない。

「な、何をしてんだ慶次!!」

「いやぁ、孫市の好きなゴリゴリ君を入れたら喜ぶかなって思ってよ」

 綺麗な笑顔で言う慶次。
 逆に孫市は起こると思うんだよな。うん。

「ヤバイヤバイ。今すぐ捨て——熱ちちちちち!」

 銀時が鍋の中に手を突っ込んでしまったらしく、悲鳴を上げながら手を思い切り引き抜いた。
 手に付着していた鍋(だったもの)が、放物線を描いていき、妙の顔と雫の頭に飛んだ。
 全ての時が止まる————。

「あ、あの、雫さん? 姉上?」

 新八の言葉にも、2人は反応しなかった。
 ただ、ゆっくりとゆっくりと腕が上がって行き、拳が作られる。
 本当にヤバイ。

「「何してんじゃお前らあぁぁぁぁあああ!!」」


※この後、全員ボコボコになりました(女の子除く)