二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-オリキャラ募集 ( No.31 )
- 日時: 2011/03/16 15:55
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第4話 ほくろに毛があると幸せになれるって本当ですか?
「インチキ宗教?」
神楽は、あの銀時の足の裏の味がする鍋を食べながら、首を傾げた。
話をしていたのは、もちろん花子である。
花子が言うには、その宗教は毛の生えたほくろを買う事により願いが叶うと言われていた。
ので、花子はダンサーになりたいが為に、ほくろを買ったらしいが何も起こらないと言うのだ。
……あんた、騙されているよ。
「フン。そんな宗教に騙されるなんて、世も末だ」
孫市が吐き捨てるように言った。その言葉が案外花子の心に突き刺さったらしく、シクシクとむせび泣いていた。
鶴姫がカバーするように言う。
「でしたら、私達がその依頼を解決すればいいんじゃないでしょうか?」
「無駄無駄」
縁側で翔はハーゲンダッツを食べながら、吐き捨てた。右目が妙に腫れている。
その他、ボロボロの男子メンツがハーゲンダッツを食べながら、首を縦に振った。
「どうしてよ。依頼を解決するのが万事屋の仕事でしょうが」
雫は叱りつけるように言うが、翔と銀時は無視。
「虫が良すぎるよ。俺様達をこんなにまでボコしておいてさ。挙句、ハーゲンダッツを買ってこいだなんて。お金なくなったよ」
黙りこむ皆の代わりに、佐助が答えた。彼のオレンジ色の髪の毛は、薄汚れている。
他の皆も賛成するようにうなずいた。
だってボコされたのに仕事の依頼って。そりゃねぇよ。
「じゃぁ、お金さえ出せばやってくれる?」
「出せたらなー。出せたら考えてやる」
女子の作戦会議が始まった。
数分後、雫が翔に耳打ちをしていくら払うか告げる。
即決で依頼を受ける事になった。
***** ***** *****
夢幻教。トム(漢字が面倒なのでもうこんな)は、沢山の人を前にして、拳を掲げた。
額には長い毛の生えたほくろ。なんか胡散臭いような顔をしている。
そんな所に、空手の様な衣装を着た翔達が居た。もちろん、雫も一緒である。
「は〜い、皆さん。夢見てますかー?」
「見まくってまーす」
沢山の人達は、顔のどこかに毛の生えたほくろをつけている。
あーぁ、全員騙されているよ。
「今日は、新しい夢追い人の紹介をします〜」
「志村妙です。夢は、父の道場を復興させる事です」
「神楽アル。ご飯1膳にまるまるごはんですよをかけたいです!」
とりあえず、女子の紹介が終わり、次は男子に移ろうとしていた。
新八はトムに「どうせ君は目が良くなりたいとかそんなんでしょ」と言われていた。
「ハイ、あなたの夢はなんですか?」
「俺? 俺か」
銀時は塀に腕を乗せ、遠い目をして夢を語る。
どこかシリアスな雰囲気だが、夢を発表する如きでそんなんしたくない。
「あーまぁ、さらさらヘアーになりたいとかそんなんで」
「それで良いんかい!!」
思わずツッコんでしまうトム。夢幻教の創始者、お前もそれで良いのか。
もっと上手い騙し方があるだろうが。
「ハイハイ。じゃぁ次はー……君は?」
「俺?」
今までボーとしていた翔は、自分を指差して首を傾げた。
特に夢のない翔は、返答に迷う。数秒悩んだ挙句、答えを出した。
「じゃぁ俺の髪の毛。邪魔なんで切ってもらえませんかね。根元からざっくり」
「床屋行きなさい」
「俺、異様に床屋に嫌われているんです」
女の子? 綺麗な髪をしてるねー、と言われて端から床屋を全て壊してきた翔。もうすでに10軒は出入り禁止になっている。
全員の夢を聞いた(武将達の夢はそろって天下統一だった為、無視)トムは、銀時の夢から叶える事にした。
「どっりぃぃぃぃむきゃっちゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「あ」「え」「う」「えぇ?!」
銀時は自分の頭を触ってみた。
そこにあったのは、自分の天パじゃない髪——さらさらヘアーだ。
「ひゃっほい!! これで雨の日も安心だぜ!!」
「おいこらぁぁ!! 誰だお前?!」
元親のツッコミ。いきなり銀時が天パじゃなくなったのを見て、少し驚いている様子。
「お嬢さんはごはんですよだね。どっりぃぃぃむきゃっちゃぁぁぁ!!」
トムがそう言うと、神楽の頭にご飯が出てきた。しかもごはんですよが大量にかかっている。
神楽は一瞬にしてご飯を平らげ、トムの前に跪いた。
「おいおい。何だこの安っぽい願いとか。俺の願いも叶えろよ」
翔が催促するように言う。
トムがまたも「どりぃぃぃむきゃっちゃぁぁぁ」と言うと、翔の髪の毛がバサ、と落ちた。
床を見てみれば、髪の毛についていたはずの長い黒髪が取れている。
「と、トム様ぁぁぁ!!」
「翔までやられたあぁぁぁ!!」
ここから、夢幻教をどうやって打ち砕くのか——
次回へ続く!!