二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア-銀魂×戦国BASARA-質問大会中 ( No.68 )
日時: 2011/03/29 09:50
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: ぞろ目最高! 文字数777!

第6,5話 恋っていいよね。


 ハァ……とため息をつく昴。その瞳は虚空を見上げていた。
 一応教えると、ここは万事屋銀ちゃんである。昴は今日、仕事がないのだ。

「……何とかなりませんかねィ」

 春夜は、自分の隣でボーとしている昴を指しながら、目の前でごろ寝をしている翔に訊く。
 ふと翔は顔を上げ、春夜の方を見た。

「何とかって何よ。そのため息をついている馬鹿をどうにかしろと?」

「翔さんしか頼めないんでさァ。銀時さんに言ったら、そんなの翔に言ってと言われちまいやしてねィ」

 事情を説明する春夜。
 翔は微かな怒りを、銀時に対して覚えた。あいつ、絶対殺す。

「ぶえっくしょい!! 誰だ、俺の噂をしているのは」

「銀ちゃん汚いアル。鼻水がこっちに飛んできたヨ」

「あー? そんなの気にするなよ。小さい事を気にしてたら大きくなれねぇぞ」

 どこかで、銀時はくしゃみをしていた。話戻ります。
 春夜の瞳が、またもため息をつく昴を映した。

「何か——恋わずらいですかねィ」

「恋?! 今、恋って言ったかい?!」

 元親と相撲で戦っていた慶次が、いきなり3人の話題に入ってきた。
 翔が「うるせぇ」と言って片づけても、慶次は話に食いついてくる。仕方がないので、春夜が事情を説明すると——

「あー、それはまさしく恋わずらいだね」

 慶次は簡単に答えを出して、自分でうなずき始めた。

「で? どんな子が相手なんだい? けど、孫市は渡さないからな」

「黙れ。前田の風来坊如きが」

 笑顔で言う慶次は、後で孫市にしばかれていた。
 ハッと我に返った昴は、キョロキョロと辺りを見回して一言。

「あれ、ここどこ」

 翔はそんな昴の頭に手を乗せた。

「よう、昴。目覚めの気分はどうだ?」

 がっしりと頭を掴まれる感触。間違いない、この声は——
 昴はゆっくりと、ゆっくりと目線を上げる。
 そこに映ったのは、般若の表情をした翔だった。