二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〔銀魂〕   夢は儚く、愛おしく ( No.13 )
日時: 2011/03/03 17:33
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)

第一訓 夢を見ると寝た気がしない


『嫌だ、先生!!せんせー!!!』

あたしの赤い瞳に映るのは赤い炎に包まれる大切な場所。
大切な人の名前を何度呼んでも、赤く染まった夜空に只虚しく消えていくだけ。


ハッ!!

ガバリと布団から起き上がった銀色は辺りを見回した。
瞳に映るのは、見慣れた部屋。
窓を見ると満月が金色に光っている。

「・・なんだ、夢か・・・」

銀色の口元が歪む。笑っている様だったが汗をビッショリとかいていて、息も荒く、辛そうだった。

銀色はゆっくりと立ち上がると窓の方へ歩いた。

「・・・あいつ等、元気にしてるかな・・・」

銀色はそう呟くと畳んであった白い着物を広げ、手際よく着た。
そして、裾に桜の柄が入った黒い羽織を着、帯に木刀と刀を差した。

「会いに行こうかな」

銀色はそう呟くと笹を被った。

−−−−−−−−−−−−−−−−−

「ハァ、何で僕が買いに行かないといけないんだろう・・・」

かぶき町の道を両手にスーパーの袋を抱えて面倒臭そうに歩くのは黒髪眼鏡の男の子——志村新八。

彼が働く何でも屋の万事屋では今朝、其の店で買っている巨大犬、定春が大暴れすると言う事件が起こった。
其の理由がドックフードがきれて大暴れしたと言う事。

其の巨大犬、定春の拾い主の神楽と言う少女は、「部屋の片付けをする」と言う事で無理矢理新八に任せた。
確かに家の中は滅茶苦茶の荒れ放題だったが、新八は気に食わなかった。

其の時、新八は丁度声を掛けられた。

「あのぉ、すいません。人を探してるんですけど・・・」

新八は足をピタリと止め、声の主が見せる写真に顔を近づける。

其の時新八は自分の目を疑った。

「此れ・・銀さん・・・!?」

新八の瞳に映ったのは、銀髪の天然パーマ・・・万事屋のオーナー、坂田銀時だった。