二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〔銀魂〕   夢は儚く、愛おしく*。オリキャラ決定しました ( No.65 )
日時: 2011/03/28 12:55
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)


第五訓 記憶の糸を手繰り寄せても、肝心な事を思い出せないって言う事良くあるよね


「此の間貰った報酬をパチンコで全部使うなんて最低だよ、銀さん」

「だーかーら、俺パチンコで全部使ってないって!五分の一くらいしか!」

「五分の一でも使った事には変わりないだろーがッ!」

大通りを横一列になって歩くのは凛たち。
お昼の暖かい陽気が人々を包む中、此の五人だけピリピリしてる。
横一列になって歩くうえ、ギャンギャンと騒ぐ此の五人は通行人にとってかなりの迷惑だ。

「兎に角、何か食べましょうよ。まだお金も残っている事ですし」

新八の言葉に喧嘩は静止され、何とか落ち着いた五人だが、
前から歩いてくるある四人組を見た凛以外の万事屋メンバーは嫌な顔をした。
何故嫌そうな顔をしているか分からない凛は、四人の顔を見渡しながら四人の視線の先に居る人物を見ていた。

すると、五人が見ていた四人組も此方に気が付いたのか、相手方も嫌そうな顔をした。只、一人を除いては。

「りーんッ!!!」

と蔓延の笑みを見せながら、凛に向かって凄いスピードで走って来たのは、前方から歩いてきていた四人組の一人だった。

(・・あれ?あれって・・・・)

凛は走って来た藍色の髪の少女を見て、記憶の糸を手繰り寄せた。

凛の脳裏に浮かぶもの——其れは攘夷戦争。
沢山の天人と人の屍が転がる其の場で、一命は取り留めた物の、大怪我をし、記憶喪失になりかけていた少女———・・・、

(もしかして——ッ!)

「紫ッ!」

「凛ッ!」

お互いの名前を呼んだ二人は蔓延の笑みを見せ、駆け寄った。

凛の予想通りだった。
凛に駆け寄ってきた少女は、確かに攘夷戦争の時一緒に居た少女——御崎紫だった。

「よかった、凛!覚えてくれてたんだ!」

「当然だよッ!」

二人は、お互いの顔を見ながら、安心したような笑みを見せた。
其の刹那——、


「おい、紫。誰でぃ、そいつ」


良い雰囲気をぶち壊す、嫌な声が聞こえた。