二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〔銀魂〕   夢は儚く、愛おしく*。オリキャラ決定しました ( No.67 )
日時: 2011/04/02 11:31
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)


第七訓 喧嘩に必要なのは度胸のみ


「おい。何処見てほっつき歩いてんだ」

(ゲッ!!)

凛がぶつかった相手・・・其れは沢山の仲間を率いているヤクザだった。

(何か面倒臭いな)

そう思いつつも、ペコリと頭を下げ謝った。のだが・・・、

「御免だけで許さるーと思っとんのか?」

「は?」

凛は其の台詞を聞き、頭を上げ、相手を見た。

「お前さんの所為でわいの骨、折れてしもうたやないか!」

腕も押さえ、眉間に皺を寄せて怒声を上げているが、凛は相手の目を見て直ぐに分かった(元から目を見なくても分かっていたのだが)。

わざとやってる、と。

「ふーん。じゃあ病院行ってくれば?」

相手の行動に腹が立った凛は、ギロリと睨みつけながら言った。
相手の方も凛の行動に腹が立ったのだろう。拳を作り、額に血管を浮かばせている。

「そんじゃあ、治療費払って貰おうか?お前さんのぶつかって折れたんやし」

「は?大体、骨がそう簡単に折れるわけ無いだろ。お前が折れたんならあたしの骨も折れてるわ。と言う訳で治療費出さないから」

先程まで怒りを抑えていたヤクザだが、今の凛の台詞を聞き、我慢出来なくなり、ついに拳を振り上げた。

「糞アマァァァ!女だからと言って、手ェ上げんと思っとったら大間違いやでェェェェ!!」

「「「凛!」」」

「凛さん!」

銀時達の叫び声に、先程まで言い合いをしていた四人(沖田が加わった)がやっと気付き、紫は助けに入ろうとしたが、もう遅かった。

 ゴッ

と言う鈍い音が響き、其の様子を見ていた人々は目を見開き皆、殴られた、そう思っていた。が、

「弱い」

「!?」

凛は殴られてなかった。拳が目の前に来た時、左手で止めていたのだ。
体格の良い男の拳を、細い腕の女の凛が。
メキメキと鈍い音が、ヤクザの拳から鳴り、ヤクザは悲鳴を上げた。

「おのりゃァァァァ!何されしとんじゃァァ!」

ぶつかったヤクザとは違うヤクザ大勢で凛に殴り掛かった。
今度こそやられる。皆そう思ったが、またも外れた。

凛の周りを団子の様に固めていたヤクザ達は、一時停止した後、後方に吹っ飛んだ。

ある者は反対側にあったビルの中へ。ある者は信号機を壊して。

凛の右手には木刀。
あれ程の数のヤクザを、凛は一人で倒した。
皆驚いて全く動けない中、凛は一人、爽やかな笑みを浮かべると、

「あーあ。信号機壊しちゃった。あ、銀時ィ。ご飯食べに行こ」

凛の其の笑みに、皆がゾッとした。

そんな凛を見て沖田は、


一度手合わせしてみたい。

そう思った。