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序章　#2　レンの感情














カイトが姿を消してひと月が経とうとしていた。
レンはそんなに気にしなかったが、どうもリンの行動がおかしかった。
こそこそと、ミクやルカ達と良く外出している事が多くなった。
それは普通の事だが、毎回毎回何も言わずに行くようになったのだ。



「レン、リンミク姉達と出かけてくるね！」

「あ、あぁ・・・」



その時、その事を聞こうとぐいっとリンの手を引っ張った。
リンは少し吃驚した様子で此方を見てきた。




「・・・ん？何、レン」

「毎回こそこそして何処出かけてるんだよ、しかも何も言わずに」

「そ、・・・それは・・・・」





ガタン、とリンは本棚にぶつかり冷や汗をたらりと首筋に流した。





怪しい、怪しすぎる。








「と、とにかく。れ、レンには関係無いんだからっ!!!!!!!!!!!」






バタン、とドアを閉めて何処かに行ってしまった。
思春期とはそういう物かとレンはぽりぽりと頭をかき、押し入れに隠しておいたバナナを取り出し始めた。











「あ、コレうめえ」







ぼそり、とレンは呟いた。













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