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リク消化計画３　　梨音様リク【ダブルラリアット】


○残念過ぎるダンス教室パロ


キャスト/巡音ルカ（とその他あり）


【ダブルラリアット】作詞/作曲・アゴアニキＰ












半径85センチが　この手の届く距離

———————今から振り回しますので、離れていてください。






ただ、回る事が楽しかっただけだった。
ただ、回る事を続けていたら止まり方を忘れてオーバーに転んだ。


周りの仲間たちが自分より、上手く回れるのを————




『——ルカ、回れないの？』

『えー、リンこんなに回れるよ！　ね！　ミク姉！』

「・・・へ、え。私は回れないなぁ・・・」

『練習不足、何じゃ無いの？』

「—————っ・・・・・」



クスクスと笑って去っていく仲間が、憎い、妬ましい、けど、妬めない。妬まない。

でも、私は



「・・・仕方ない、んだよね」



仕方ない、と一言。呟いて諦めたフリをしていた。





半径250センチは　この手の届く距離

————今から動き回りますので、離れていてクダサイ





うん、から回る事も楽しかった、このままでいたかった。
から回る事を続けてたら、いつかきっと報われると信じていた。

だけど周りの仲間たちは自分より、ずっと高く回る事が出来るから————




『———あの人、ずっと初歩のやつ失敗してるんじゃね？　スッゴク遅れてるし』

『へぇー・・・そうなんだ。・・・あ、聞こえるんじゃ・・・』

『だいじょぶだって！　カイトは気にすんな！』

『そ、うかな。レン』




その時、カイトと目があったら、相手が真っ先に目をそらした。




「・・・み、んな、私の事。そんな風に思うのか」



だから、下から眺めるのは首が痛いと拗ねたフリをしていた。



————だけど、なら皆を見返せばいい、それだけの努力をすればいい。
私が、それだけのぼりつめればいいんだ。





「頑張るんだ！」





半径5200センチは　この手の届く距離

今から飛び回りますので離れていてください



「・・・どうでしょう？」

昔の自分が見たら、褒めてくれるかな？

目が回り軸もぶれているけれど。




23.4度傾いて眺めた街並みは　いつのまにか見た事のない鮮やかな色に染まっていた—————




半径6300キロは　この手の届く距離

今なら、できる気がしますので離れていてください！












半径85センチが　この手の届く距離

いつの日か回り疲れた時は、　








　　　　　　「側に居てください。」














Fin.










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